事業モデル
同社はシステムマネジメント、アプリケーション開発、ITインフラ、サイバーセキュリティ、コンサルティング・教育の6つの事業を展開しています。特に、金融や製造など多岐にわたる業界との直接契約が6割以上を占めており、長年の経験に基づく高度なサービスを提供しています。
近年は、AI技術やクラウドソリューションの需要拡大に伴い、単なるシステム構築からIT戦略パートナーとしての役割を強化しています。また、バーチャルオペレーションセンター(ID-VROP)などの先端技術を活用した次世代システムの構築にも取り組んでいます。
KPI
当連結会計年度において、売上高は393億71百万円となり、前年同期比で8.5%の増加を記録しました。営業利益は41億28百万円(同9.2%増)、経常利益は42億12百万円(同9.1%増)と、いずれも過去最高を更新しています。
特にサイバーセキュリティ事業では、需要の拡大に伴い売上高が前年同期比43.0%増と大幅な伸びを見せました。また、アプリケーション開発においても、価格適正化や新案件の獲得により、売上高は137億81百万円(同10.4%増)に達しています。
成長ドライバー
中期経営計画「Next 50 Episode Ⅲ “JUMP!!!”」において、人材を成長戦略の中核に据え、高度な専門性の向上に向けた投資を推進しています。3年間で60億円の人的資本投資を目標とし、当年度は17億円の投資を実施しました。
事業面では、サイバーセキュリティやITインフラといった「注力領域」へのシフトを進めています。特にAI技術の研究開発に注力しており、ISO56001の取得や、AIエージェントに関する調査・研究を通じて、次世代のサービス提供に向けた基盤構築を加速させています。
リスク
深刻な人手不足を背景としたIT投資ニーズは拡大していますが、高度な専門人材の確保や育成が遅れた場合、競争力の低下や事業機会の喪失につながるリスクがあります。これに対し、同社は戦略的な人的資本投資とリスキリングを通じて対応を図っています。
また、グローバル展開においては、為替動向や各国の法規制、政治的・社会的変動といった外部要因が経営成績に影響を及ぼす可能性があります。これらのリスクに対しては、専門家によるデューディリジェンスの実施や、海外拠点の定期的な監査を通じてガバナンスを強化しています。
競合
同社はITコンサルティングから運用までを一貫して提供する体制を持ち、特にシステムマネジメント分野において高い顧客満足度を獲得しています。競合他社と比較し、高度な技術力と豊富な知見を武器に、特定の業界における強固な信頼関係を構築しているのが特徴です。
市場環境としては、企業のDX推進やサイバー攻撃の巧妙化により、より高度なセキュリティ対策やITガバナンスへの投資意欲が高まっています。同社はこれらの需要に対し、AI活用から「AI統括」へと進化する戦略的なアプローチで差別化を図っています。
バリュエーション
2026年8月7日時点の株価は1,029円であり、この時点での時価総額は約349.6億円となっています。同日の市場データに基づくPERは11.98倍、PBRは2.34倍と算出されています。
また、同日の市場データにおける配当利回りは4.86%となっており、安定した還元姿勢が見て取れます。これらの指標は、成長に向けた投資と強固な収益基盤のバランスを反映しているものと考えられます。
