事業モデル

同社は「ABEMA」を核としたメディア&IP事業、インターネット広告事業、ゲーム事業、投資育成事業の4つの主要セグメントを展開しています。特にメディア&IP事業では、コンテンツの提供からマネタイズまでを一気通貫で手掛ける体制を構築し、独自のIP創出に注力しています。

インターネット広告事業においては、AIやDX分野の推進を通じて広告効果の最大化と収益性の改善を図っています。ゲーム事業では、複数の子会社を通じて多様なタイトルを展開し、海外展開を含めた多角的なアプローチで成長を追求する構造となっています。

KPI

当連結会計年度において、売上高は874,030百万円(前年同期比9.1%増)と創業以来28期連続の増収を達成しました。営業利益は71,702百万円(前年同期比78.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は31,667百万円(前年同期比98.2%増)と大幅な成長を記録しています。

セグメント別では、メディア&IP事業が10年ぶりに黒字化を果たし、ゲーム事業も外部決済への移行効果などにより営業利益が前年同期比96.5%増の60,063百万円となりました。投資育成事業は売上高が減少する一方で、戦略的な投資活動を継続しています。

成長ドライバー

成長の主要な原動力は、メディア&IP事業における「ABEMA」の規模拡大とマネタイズ強化による収益性の向上です。オリジナルIPの創出・発掘・製作・マネタイズを一気通貫で行う体制を構築し、世界に通用するコンテンツの提供を目指しています。

また、ゲーム事業においては、新規タイトルの継続的な提供と既存タイトルの長寿命化が成長を牽引しています。さらに、インターネット広告事業におけるAI活用やDX推進による効率化も、中長期的な収益性の向上に向けた重要な要素となっています。

リスク

事業環境としては、インターネットメディアやゲーム市場の動向、および景気変動による広告市場への影響がリスク要因として挙げられます。また、急速な事業拡大に伴う内部管理体制の構築遅れや、高度な専門性を持つ人材の確保・育成に関する課題も認識されています。

技術面では、サイバー攻撃やシステム障害による情報漏洩やサービス停止のリスクが存在します。さらに、個人情報の保護や著作権関連の法規制など、多岐にわたる法令への対応が事業継続における重要な管理項目となっています。

競合

同社はインターネット広告、メディア、ゲームという広範な領域で事業を展開しており、各市場において独自の立ち位置を築いています。特にメディア&IP分野では、単なるプラットフォーム運営に留まらず、コンテンツ制作からマネタイズまでを一貫して行う強みを有しています。

競争環境においては、広告の自動化やAI活用による効率化、ゲームにおけるグローバル展開が重要な戦略軸となっています。これらの領域で独自の技術やIPを蓄積することで、競合他社との差別化を図りながら市場シェアの拡大を目指す構造です。

バリュエーション

2026年8月7日時点の株価は1,499円であり、同日の時価総額は約7601.4億円となっています。この時点でのPERは18.66倍、PBRは3.83倍と算出されています。

また、同日のデータに基づく配当利回りは2.67%となっており、経営指標として「DOE(自己資本配当率)5%以上」を掲げています。これらの数値は、成長投資と株主還元を両立させる方針に基づいた評価の基礎となります。