事業モデル
同社は調剤、医科、介護・福祉の3つの主要セグメントにおいて、医療機関や薬局向けのシステム開発・販売および保守メンテナンスを提供しています。各事業では自社開発のソフトウェアを導入するほか、ASPによるネットワークシステムやクラウドを活用したソリューションを展開しています。
さらに、キャッシュレス化の推進や人材派遣など多角的な支援体制を構築しており、医療現場のDX推進に寄与する仕組みを提供しています。特に調剤分野ではオンライン資格確認システムの普及や電子処方箋への対応など、最新の技術動向に合わせたシステム提供を行っています。
KPI
当連結会計年度における売上高は23,658百万円となり、前年比4.7%の減収となりました。一方で、調剤システム事業ではハードウェアのリプレイス需要が堅調に進捗し、医科システム事業においても電子処方箋の導入加速やリプレイス需要を順調に獲得しています。
介護・福祉システム事業においては、将来の安定的なストック収益基盤構築に向けた「MAPs for NURSING CARE」への戦略的な移行を進めています。この取り組みにより、一部のライセンス数が減少したものの、同システムの課金売上高は着実に増加する見通しです。
成長ドライバー
新中期経営計画において、2027年12月期に向けたROE 17%の達成を掲げ、収益性と資本効率の改善を最優先課題としています。調剤領域ではオプション機能の拡充と価格の適正化による収益性向上、医科領域ではクラウドの強みを活かした製品開発と代理店網の拡大を通じたシェア拡大を目指します。
また、介護・福祉分野ではサービスラインナップの拡充と業務効率化による黒字化を目標としています。さらに、40年以上のノウハウを活用した行政対応や、M&Aおよびアライアンスの積極的な検討を通じて、持続的な成長を実現する事業ポートフォリオの構築を進めています。
リスク
医療・介護保険制度の改正に伴うプログラム変更の複雑化や、それに伴う開発工数の増大が経営成績に影響を与える可能性があります。また、新製品の開発遅延や技術革新による既存ソフトウェアの陳腐化により、資産の減損処理が必要となるリスクも認識されています。
さらに、高度な専門性を有するIT人材の確保・育成における競争激化や、個人情報の漏洩による社会的信用の失墜といったリスクにも対応が必要です。また、保有する不動産である新大阪ブリックビルの空室状況や賃料水準の変化が、収益に影響を及ぼす可能性も含まれています。
競合
同社は医療・介護の現場におけるDX推進という大きな潮流の中で、高度な専門性を有するシステムを提供しています。競合環境においては、最新の情報技術を活用したシステムの開発と、複雑化する制度改正への迅速な対応能力が重要な要素となります。
特に調剤や医科の分野では、政府主導の医療DX推進に伴うシステム更新需要をいかに取り込めるかが鍵となります。同社はカンパニー制の導入による組織再編や、AIツールの活用を通じたサービス品質の向上により、競合に対する優位性の確保と効率的な運営体制の構築を図っています。
バリュエーション
最新の市場データにおいて、同社の株価は488円となっており、時価総額は約337.1億円です。PERは13.78倍、PBRは2.23倍と算出されており、安定した事業基盤を背景とした評価となっています。
また、配当利回りは4.71%となっており、投資家に対して一定の還元姿勢を示しています。これらの数値は、医療・介護という公共性の高い分野における強固な顧客基盤と、継続的なシステム更新需要に基づく収益構造を反映しているものと考えられます。