事業モデル

同社は情報サービス業を中心に、金融機関向けの「決済」と企業向けの「情報セキュリティ」の二つの主要事業を展開しています。決済領域では、クレジットカード会社等を顧客とし、自社開発のパッケージを基盤としたシステムを提供しており、オンプレミスとクラウドの両形態に対応しています。

セキュリティ分野では、内部情報漏えい対策やサイバーセキュリティ関連製品の提供を行っており、特定の業界に限定されない幅広い企業を対象としています。また、近年は高度な技術力を活かし、放送分野を含む新規領域への展開も積極的に推進しています。

KPI

2025年6月期における売上高は15,596百万円となり、前年同期比で7.4%の増加を記録しました。一方で営業利益は1,848百万円と、前年同期比で9.0%の減益となっています。

受注状況については、受注高が19,322百万円(前年比4.0%減)となる一方で、受注残高は20,311百万円(同22.5%増)と大幅に増加しました。これは決済領域のクラウドサービスやセキュリティ製品など、ストック型案件の積み上がりが寄与しているものと分析されます。

成長ドライバー

中期経営計画「Transformation for the Future」のもと、決済・セキュリティ・データ通信・分析基盤の3つの柱で成長を目指しています。特に決済領域では、カード不正利用への対応やモダナイズ需要を取り込み、提供価値の向上を図っています。

また、技術面では高速・大量のデータ通信および分析・処理技術をコアとし、他業界での活用や新規事業の創出に注力しています。さらに、DNPグループとの連携強化を通じて顧客基盤の拡大と、2027年6月期に向けた売上高190億円、営業利益率15.0%の達成を目指す方針です。

リスク

決済領域においては、メガバンクを中心とした業界再編による顧客数の減少や、競合他社の参入による競争環境の激化がリスクとして挙げられています。また、システム開発における要件変更や工数増加に伴う採算性の悪化、品質トラブルによる信頼低下への懸念も存在します。

人財確保の面では、深刻な労働人口の減少と高度なスキルを持つIT人材の獲得競争が激化しており、採用・育成体制の重要性が高まっています。さらに、クラウドサービス事業においては、初期投資の回収期間やシステム障害による損害賠償リスクなど、特有の課題への対応も求められています。

競合

同社は決済領域において、クレジットカード会社等の金融機関を主要な顧客としており、強固な信頼関係に基づいたビジネスを展開しています。競合環境においては、異業種からの参入による競争激化や、技術革新による既存技術の代替といった動向が注視される状況にあります。

しかしながら、自社開発のパッケージソフトウェアを基盤とした高い技術力と、長年蓄積されたノウハウにより独自の立ち位置を築いています。特に高度なセキュリティ対策やデータ通信技術は、他分野への展開可能性を含め、競争優位性を構築する重要な要素となっています。

バリュエーション

2026年8月7日時点の株価は1,236円であり、同日の市場データに基づく時価総額は約323.6億円です。この時点でのPERは24.04倍、PBRは3.37倍と算出されています。

また、同日時点の配当利回りは2.99%となっており、安定した収益基盤を背景とした評価が反映されています。これらの数値は、提供された最新の市場データに基づいたものです。