事業モデル

同社は化粧品事業、コスメタリー事業、その他アメニティ製品や不動産賃貸など多角的な事業を展開しています。特に化粧品事業では、ハイプレステージからプレステージまで幅広い層に向けたブランドを展開し、国内および海外での販売網を構築しています。

製造・販売の高度な連携体制を整えており、自社開発による製品提供に加え、海外子会社を通じたグローバルな展開を行っています。また、コスメタリー事業では特定の機能性やトレンドに合わせた商品群を提供し、幅広い顧客層へのアプローチを実現しています。

KPI

当連結会計年度の売上高は330,193百万円となり、前年比2.3%増を記録しました。このうち化粧品事業が262,303百万円と主要な柱となっており、同セグメントの営業利益も前期比11.4%増の16,768百万円に達しています。

一方でコスメタリー事業の売上高は前年並みの水準を維持したものの、一部ブランドの減収により営業利益は前年比10.4%減となりました。その他事業については、アメニティ製品の伸長により売上高が26.3%増、営業利益も18.8%増と堅調な推移を見せています。

成長ドライバー

中長期ビジョン「Vision for Lifelong Beauty Partner―Milestone2030」に基づき、構造改革の完遂と基盤再構築を進めています。国内事業では収益性の向上に向けた体制見直しを行い、海外事業では現地に根ざしたブランド獲得やM&Aを通じた展開を加速させています。

研究開発面では、先端技術を用いた皮膚科学の研究やデータサイエンスの活用により、高機能な製品開発を推進しています。特に「ONE BY KOSÉ」などの若年層向けブランドや、海外での好調な売れ行きを見せるブランドを通じ、グローバルな成長機会を捉えています。

リスク

原材料価格の高騰による利益率の低下や、供給網の寸断による製品供給への支障が事業上のリスクとして挙げられています。これに対し、同社はグローバル調達の推進やサプライヤーとの関係強化、在庫管理体制の整備によって対応を図っています。

外部環境としては、地政学的緊張に伴う経済下振れや、為替変動による影響、さらには気候変動への対応遅れがリスクとして認識されています。特に海外市場においては、各国の政治情勢や規制の変化を常に監視し、柔軟な体制で臨む必要性が強調されています。

競合

化粧品市場は、国内におけるブランドの差別化と、海外における競合他社の参入によるシェア奪取の懸念が共存する環境にあります。同社は、機能的・情緒的な付加価値の提供を通じて独自の強みを確立し、競合優位性を維持することを目指しています。

特にアジアや米国市場では、消費者の価格感度の高まりや国内ブランドの台頭といった変化が見られます。これに対し、同社はデジタル活用による新たな顧客体験の創出や、異業種との連携を通じた独自の価値追求により、競争力の強化に取り組んでいます。

バリュエーション

2026年8月7日時点の株価は5,920円となっており、この時点での時価総額は約3225.4億円です。同日のデータに基づくPERは21.46倍、PBRは1.16倍と算出されています。

また、同日に確認された配当利回りは2.46%となっています。これらの指標は、同社が推進する構造改革やブランド価値の向上といった成長戦略を反映した評価の基礎となります。