事業モデル

国内最大級の燃料油販売シェアを誇る石油精製販売事業を核として、エネルギー供給の安定と次世代エネルギーへの転換の両立を目指しています。石油製品ほかセグメントでは、既存の精製・販売に加え、SAFや水素といった低炭素分野への取り組みを強化しています。

また、石油・天然ガス開発や電気、再生可能エネルギーなど多角的な事業を展開しており、2026年4月には天然ガス事業を統合した一元的な運営体制へ移行する方針です。これらの活動を通じて、安定供給の責任を果たしながら、新たな収益機会の獲得を目指しています。

KPI

当連結会計年度における売上高は、前年同期比4.5%減の11兆7,655億円となりました。営業利益は、前年同期比3,605億円増の4,666億円を記録しており、在庫影響を除いた実質的な営業利益も大幅な増益となっています。

石油製品ほかセグメントにおける売上高は10兆3,953億円、営業利益は2,924億円となりました。これらの数値は、製油所の稼働率向上や効率化の推進、および事業構造の変化を反映した結果として推移しています。

成長ドライバー

成長戦略の柱として、東南アジアや豪州における石油精製・販売事業のM&Aを通じた海外展開を加速させています。これにより、2030年度には海外売上高を約50%規模まで拡大することを目指す方針です。

また、カーボンニュリートラルに向けた技術開発も重要な成長因子です。特に水素やメチルシクロヘキサン(MCH)の製造・輸送に関する革新的な技術開発を進めており、次世代エネルギー分野での競争力強化を図っています。

リスク

事業環境として、原油価格や為替相場といった外部要因による商品価格変動リスクに常にさらされています。特に中東情勢の緊迫化は、原油調達コストや供給の安定性に直接的な影響を及ぼす可能性があります。

さらに、カーボンニュートラルへの移行に伴う環境規制の強化や、気候変動に関するリスクも重要な管理項目です。また、経済環境の変化による資産価値の低下や、サイバー攻撃等を含む情報漏洩といった経営上の重要リスクにも対応する体制を整備しています。

競合

国内石油製品市場において圧倒的なシェアを有しており、安定供給の責任を果たす立場にあります。一方で、国内需要の構造的な減少を見込む中、成長が見込まれる海外市場での競争優位性を確立するための戦略的投資を行っています。

事業ポートフォリオの再編を通じて、既存の石油精製・販売から低炭素エネルギーへの移行を進めています。この転換期において、技術革新やM&Aを通じた規模の拡大により、次世代のエネルギー市場における地位を確立することを目指しています。

バリュエーション

2026年8月10日時点の市場データに基づくと、株価は1,267.5円となっており、PERは14.06倍です。PBRは1.08倍と算出されており、配当利回りは2.62%を記録しています。

これらの指標は、同社が保有する広大な実物資産と安定した事業基盤を反映しているものと考えられます。投資家に対しては、安定的な収益源と将来の成長に向けた戦略的投資の両面から評価される局面にあると言えます。