事業モデル

同社は持株会社として、原油の自主開発から輸入、精製、販売に至るまでの一連の石油事業を基盤としています。具体的には、子会社を通じて石油製品の製造・販売や潤滑油の提供、さらには石油化学製品の展開など多角的な事業を展開しています。

また、再生可能エネルギー事業において風力発電などの運営を行っており、次世代への移行を見据えたポートフォリオを構築しています。さらに、不動産管理や工事、保険代理店といった付随的な事業も手掛けることで、経営基盤の多角化を図っています。

KPI

第7次連結中期経営計画において、3ヶ年平均でPBR1倍水準を達成し、収益性と資本効率の向上を実現しています。当連結会計年度における売上高は2兆6,776億円に達し、営業利益は1,448億円を計上しました。

石油事業においては、在庫評価の影響を除く経常利益が1,657億円に達しており、高い収益性を維持しています。また、研究開発活動にも注力しており、当連結会計年度における研究開発費の総額は5,619百万円を計上しています。

成長ドライバー

次世代エネルギーへの対応として、日本初となる国産SAF(持続可能な航空燃料)の供給開始など、成長領域の基盤整備を進めています。また、AIや半導体の普及に伴う需要増を見込んだ「NeXTグロース」を新たな成長領域と位置づけています。

第8次連結中期経営計画では、10年間で約8,000億円の成長投資を実施する方針です。特に、石油・資源開発の強みを活かしつつ、電力や新技術への投資を通じて2035年度に向けた収益拡大を目指しています。

リスク

事業環境の変化として、地政学リスクに伴うサプライチェーンの中断や、原油・LNG等の資源価格のボラティリティ上昇が挙げられます。また、為替レートの変動やインフレによるコスト増も経営への影響要因となります。

さらに、脱炭素化の進展に伴う石油需要の減少や、カーボンニュートラル燃料への対応遅れといった環境規制への対応も重要な課題です。これらに対し、同社はリスク管理体制を構築し、適切なポートフォリオ転換と技術検討を進めています。

競合

同社は、原油の自主開発から精製・販売までを一貫して行う強固なサプライチェーンを有しています。石油事業においては、国内の主要な供給網を確保しており、安定したエネルギー供給体制を構築しています。

一方で、脱炭素社会への移行に伴い、競合環境は変化しつつあります。同社は既存の石油事業で収益力を最大化しながら、再生可能エネルギーや次世代燃料といった新領域へ参入することで、競争優位性の維持を図っています。

バリュエーション

2026年8月10日時点の市場データにおいて、株価は4,026円となっています。同日の時価総額は約6491.3億円と算出されています。

また、同日の指標としてPERは9.03倍、PBRは1.07倍を記録しています。配当利回りは4.33%となっており、安定した収益基盤に裏打ちされた評価となっています。