事業モデル
同社は「織る、塗る、形づくる」という独自の技術基盤を核として、電子材料、産業用構造材料、電気絶縁材料、ディスプレイ材料の4つの主要セグメントを展開しています。各事業において高度な技術力を活用し、顧客ニーズに合わせた多種多様な製品を提供しています。
特に電子材料分野では、フレキシブルプリント配線板やリジットプリント配線板用材料など、情報機器や通信機器に不可欠な部材を供給しています。また、産業用構造材料では水処理用FRP製圧力容器や航空機用ハニカムパネルなどを提供し、幅広い産業分野へ展開する事業構造を有しています。
KPI
当連結会計年度において、売上高は564億74百万円(前年同期比13.4%増)を記録しました。利益面では、営業利益が58億5百万円(同18.6%増)、経常利益が61億57百万円(同16.9%増)と堅調に推移しています。
経営指標として掲げているROEは10.1%を達成しており、目標とする10%以上をクリアしています。また、ROICについても6.8%を記録し、中期経営計画で掲げる目標に向けた着実な進捗を見せています。
成長ドライバー
成長の主軸となる電子材料分野では、スマートフォンや半導体(PC、AIサーバー向け等)の需要増加が追い風となっています。特にフレキシブルプリント配線板用材料において受注・生産ともに前年を上回る推移を見せています。
また、産業用構造材料においても航空機用ハニカムパネルや水処理用FRP製圧力容器の売上が好調に推移しており、成長への寄与が見込まれます。さらに、バイオマス原料を用いた次世代型FPC材料の開発など、環境対応を見据えた新技術の創出も将来の成長を支える要素となります。
リスク
事業構造として電子材料分野への依存度が高いため、当該分野の需要変動が経営成績に与える影響が大きい点が挙げられます。また、原材料となる原油や銅などの価格高騰がコスト増大につながるリスクも認識されています。
生産拠点の多くが新潟県上越市に集中しているため、地震等の自然災害による生産活動の中断リスクが存在します。さらに、サイバー攻撃による情報漏洩や、サプライチェーンの混乱を招く新型感染症の発生といった外部環境の変化にも対応が必要です。
競合
同社は独自の技術力を武器に、電子機器や産業用設備など多岐にわたる分野で高いシェアを獲得しています。特に高度な加工技術を要するプリント配線板材料や構造材において、強固な製品競争力を構築しています。
競合環境においては、顧客の多様化するニーズに対し、新製品の開発と品質・生産性の向上を通じて差別化を図っています。各事業セグメントで独自の技術優位性を確立することで、安定的な市場ポジションを確保しているとみられます。
バリュエーション
最新の市場データにおいて、同社の株価は2,631円となっており、時価総額は約815.1億円です。PERは16.52倍、PBRは1.61倍と算出されています。
配当利回りは3.66%となっており、安定した収益基盤を背景とした株主還元が行われています。これらの数値は、同社の事業の多角化と成長への投資バランスを反映したものと考えられます。