事業モデル

「note」は、個人がコンテンツを自由に投稿・販売でき、読者がそれを購入・応援できるCtoCメディアプラットフォームです。広告に依存せず課金モデルを採用することで、クリエイターが創作活動に見合った対価を得られる独自のエコシステムを構築しています。

さらに、法人向けの情報発信メディアSaaSである「note pro」や、コンテンツの制作から展開までを一貫して支援するIP・コンテンツクリエーション事業を展開しています。これらの多角的なアプローチにより、個人から企業、行政機関まで幅広い層に向けた価値提供を行っています。

KPI

2025年11月期における「note」の流通総額は21,312百万円に達し、会員登録者数は1,114万人、公開コンテンツ数は6,956万件を記録しています。また、クリエイターの上位1,000人の平均売上高は1,515万円となっており、一部のクリエイターがプラットフォームを通じて生計を立てる環境が整っています。

法人向けサービスである「note pro」については、2025年11月時点でARR(年間経常収益)が757百万円に達しており、前年同期比で34.4%の成長を見せています。これらの指標は、プラットフォーム内でのユーザー基盤と法人向けサービスの双方における堅調な成長を裏付けています。

成長ドライバー

クリエイターが増えることでコンテンツが充実し、それが新たな読者を惹きつけるという「グロースモデル」により、ネットワーク効果による自律的な拡大を見込んでいます。特に、若年層の「推し活」やクリエイター支援サービスの普及といった市場環境の変化を追い風として捉えています。

また、生成AIの急速な普及に対し、AIアシスタント機能の提供や権利保護の仕組みづくりを通じて、「生成AIに強いプラットフォーム」としての優位性を確立しようとしています。さらに、IP・コンテンツクリエーション事業を通じて、優れた作品を国内外へ展開する体制を強化しています。

リスク

インターネット関連市場の動向が経営戦略の根幹であるため、規制や予期せぬ要因による環境の変化が事業に影響を及ぼす可能性があります。また、競合他社による資本力や知名度を背景とした参入により、コンテンツの流出や競争の激化が生じるリスクも認識されています。

さらに、生成AIの普及に伴う不適切なコンテンツや誤情報の自動生成・投稿によるレピュテーションリスクへの対応が重要となります。これに対し、同社はコミュニティガイドラインの策定やAIを活用した監視システムの導入など、多層的な対策を講じています。

競合

「note」は、広告がないことやランキングがないといった特徴により、PV獲得目的の炎上行為を防ぎ、良質なコンテンツが集まりやすい環境を構築しています。この独自のポジショニングが、他のネットメディアやSNSとは異なる競争優位性を生み出しています。

競合他社との差別化要因として、クリエイターが安心して創作に没頭できる「安心感」と、多様な層(著名人、法人、行政機関)を惹きつける汎用性の高さがあります。特に、コンテンツの質を重視する独自の仕組みにより、質の高いコンテンツによる強固なポジションを確立しています。

バリュエーション

2026年8月10日時点の株価は2,389円であり、同日の時価総額は約440.5億円となっています。この時点におけるPERは39.21倍、PBRは5.70倍と算出されています。

これらの指標は、成長期待を反映した評価となっており、独自のプラットフォーム基盤と将来的なIP・AI領域への展開が市場から注目されていることを示唆しています。