事業モデル
同社は、建設およびプラントエンジニアリング業界のニッチな課題に対し、高度な数学力と深いドメイン知識を駆使したDX支援を提供しています。単なるシステム開発に留まらず、クライアント企業との共創によるプロダクト開発から事業化までを一気通貫でサポートする体制を構築しています。
主な事業は「プロダクト共創開発」と「共創プロダクト販売」、および「自社プロダクト」の3つです。共創モデルでは、アジャイル開発を通じてクライアントとの認識ギャップを埋めながら、長期的な継続開発やライセンス販売を見込める仕組みを構築しています。また、M&A等で獲得したプロダクトにAIを組み込む戦略も推進しています。
KPI
当連結会計年度の売上高は4,028,518千円となり、前連結会計年度比で37.0%の成長を記録しました。営業利益も1,690,673千円と、前年同期比36.8%増と堅調に推移しています。
セグメント別では、プロダクト共創開発が売上高3,386,890千円(前年比14.1%増)を計上し、主軸として機能しています。自社プロダクトセグメントの売上高は、M&Aによる子会社の統合等により、前連結会計年度比で1,281.6%という大幅な増加を記録しました。
成長ドライバー
建設業界におけるBIMの原則適用や、時間外労働の上限規制といった法規制の変化が、DX推進への強い追い風となっています。これらの環境変化により、現場の生産性向上に向けたIT投資の継続的な成長が見込まれる状況にあります。
また、生成AI技術の活用も重要な成長因子です。子会社を通じて提供する「Bizgenie」などのツールや、既存プロダクトへのAI実装を通じた「AIブースト戦略」により、高度な暗黙知をシステム化し、高いマーケットシェアを獲得することを目指しています。
リスク
主要なリスクとして、特定の販売先に対する売上依存の存在が挙げられます。特に高砂熱学工業1969や株式会社PlantStreamへの売上比率は高く、これらの取引が縮小した場合には業績に影響を及ぼす可能性があります。
技術面では、AI技術の急速な進化により自社アルゴリズムの優位性が損なわれる可能性や、サイバー攻撃によるシステム障害のリスクも認識されています。また、高度な専門知識を必要とするため、優秀なITエンジニアの確保とスキルアップが競争力の維持に不可欠な要素となります。
競合
同社は、建設・プラント業界特有の複雑な課題に対し、高い数学力と深い現場知識を融合させたソリューションを提供することで差別化を図っています。一般的なIT企業とは異なる、高度な専門性を要するニッチ領域への特化が強みです。
競合他社との競争においては、技術力の向上やコンサルティング能力の強化を通じて優位性の確保に努めています。特にBIMや3Dを核とした独自の技術基盤を持つことで、汎用的な競合製品との差別化を図り、顧客との強固な信頼関係に基づく継続的な取引を目指しています。
バリュエーション
2026年8月10日時点の株価は4,265円となっており、同日の市場データに基づくと時価総額は約276.4億円です。この際のPERは20.88倍、PBRは3.90倍と算出されています。
これらの指標は、成長期待の高いDX関連銘柄としての位置付けを反映しています。投資判断にあたっては、同社が推進する共創モデルによるストック性の向上や、建設業界の構造的変化に伴う需要拡大の推移を注視する必要があります。
