事業モデル

同社は粘土瓦の製造販売および屋根工事の施工を主軸とする事業を展開しています。製品ラインナップには「CERAMシリーズ」や「SHINTOかわらS」が含まれ、大手ハウスメーカー向けに特化したモデュール瓦などの高付加価値製品を提供しています。

また、近年ではインテリア業界やギフト市場に向けた「鬼瓦家守」の展開など、従来の建築分野以外への販路拡大も進めています。研究開発部門であるテクノセンターを通じて、品質保証から新製品開発までを一貫して取り組む体制を構築しています。

KPI

当事業年度において、売上高は4,627百万円となり、前年同期と比較して81百万円の増収を達成しました。この成長を支える基盤として、売上総利益率は19.5%に達し、前期よりも改善が見られるなど収益性の向上が確認されています。

経営指標としては、資本効率を重視する観点から「自己資本当期純利益率(ROE)」を重要な評価項目として掲げています。財務面では、当期純利益が70百万円となり、前年度の赤字から黒字へと転換し、安定した財政基盤を維持しています。

成長ドライバー

成長の源泉は、SNSを活用した商品PRやWeb会議システムを用いたリモート営業など、デジタル技術を取り入れた販路拡大にあります。特に2024年1月の上場を経て、北海道・東北地方を中心とした認知度の向上と新規顧客の掘り起こしを推進しています。

製品面では、特許を取得した「ストレート袖」や雨だれ防止効果を持つ「TM袖瓦」など、他社との差別化を図る高付加価値商品の開発に注力しています。また、廃材を再利用した園芸用土の展開など、持続可能な社会を見据えた新領域への挑戦も継続しています。

リスク

事業環境としては、新設住宅着工戸数の動向や、原油価格・為替の変動による原材料費およびエネルギーコストの上昇がリスク要因となります。特に粘土や釉薬といった主要な原材料は特定の仕入先からの調達に依存しており、供給体制の安定確保が重要課題です。

また、大手ハウスメーカー向け製品については、競合他社による類似商品の市場投入や、住宅仕様の変更が業績に影響を及ぼす可能性があります。これに対し、同社は適切なタイミングでの販売価格への転嫁や、仕入先の多様化、積極的な販路開拓を通じてリスク低減を図っています。

競合

同社は粘土瓦の製造・販売において独自の技術と品質を強みとしており、特に大手ハウスメーカーとの強固な関係を築いています。モデュール瓦などの特定仕様に対する高い評価を得ることで、競合他社との差別化を実現しています。

一方で、原材料調達における特定の仕入先への依存や、建築資材の高騰といった業界共通の課題にも直面しています。これに対し、独自の特許技術を活用した高付加価値製品の開発や、インテリア分野への進出により、競合優位性の確立と市場シェアの確保を目指しています。

バリュエーション

2026年8月10日時点の株価は1,063円となっており、同日の時価総額は約7.6億円です。この時点でのPERは85.45倍、PBRは0.23倍と算出されています。

また、同日のデータに基づく配当利回りは3.49%となっています。これらの指標は、同社が成長に向けた投資やブランド構築を進める過程にある現状を反映しています。