事業モデル
同社は「断つ・保つ」の技術を基盤とし、プラント向け工事・販売、工業製品、高機能製品、自動車部品、建材の5つの主要セグメントを展開しています。各事業において、シール材や断熱材、耐火材などの高度な素材とエンジニアリングサービスを提供しており、幅広い産業分野へ対応する体制を構築しています。
特にプラント向け工事・販売では、石油精製や石油化学といった基幹産業の設備保全に寄与し、自動車部品や建材では、それぞれの市場ニーズに応じた製品供給を行っています。これらの事業は、独自の技術力と強固な顧客基盤を組み合わせることで、安定的な提供体制を実現しています。
KPI
当連結会計年度の売上高は251,910百万円となり、前連結会計年度と比較して1.8%の減少となりました。一方で、営業利益は37,014百万円(利益率14.7%)を計上しており、新基盤システムの構築費用等の影響を受けつつも一定の収益性を維持しています。
セグメント別では、自動車部品が前年比17.0%増の5,313百万円の利益を計上し、建材も事業構造の見直しにより91.8%の利益増を見せました。高機能製品は半導体向け需要の軟調により売上が12.3%減となりましたが、受注残高は前年比69.8%増と将来の需要を反映する動きが見られます。
成長ドライバー
中期経営計画「しくみ・130」のもと、2027年3月期に向けた収益性の向上を目指しています。特に建材事業では構造見直しによる改善が進んでおり、自動車部品においても原材料価格の落ち着きや国内需要の堅調さが寄与しています。
また、研究開発活動においては521名のスタッフを擁し、売上高の2.7%に相当する6,808百万円を投資しています。次世代車(EV等)への対応や、カーボンニュートラルに向けたエネルギー関連技術の開発など、将来を見据えた技術革新が成長の源泉となります。
リスク
事業環境としては、原材料価格の変動や供給能力の低下による調達リスク、および為替動向などの経済情勢の変化が挙げられます。また、海外展開における法規制の変更や政治的混乱といった地政学的リスクも、業績に影響を及ぼす可能性があります。
さらに、製品の品質維持に関するリスクや、過去のアスベストによる健康被害への補償対応など、固有の課題にも向き合っています。これらに対し、ISO9001に基づく品質管理体制の徹底や、適切な法的・社会的対応を進めることで、事業継続性を確保する方針です。
競合
同社は「断つ・保つ」という独自の技術コンセプトを軸に、多岐にわたる産業分野において高い専門性を有しています。プラント向け工事では長年の実績に基づく常駐体制を構築し、競合他社との差別化を図っています。
また、自動車部品や建材といった広範な市場において、特定の用途に特化した高度な技術を提供することで独自の立ち位置を確保しています。各セグメントで顧客のニーズに密着した製品開発を行うことで、強固な競争優位性を構築しているとみられます。
バリュエーション
2026年8月10日時点の株価は3,502円であり、同日の時価総額は約6609.4億円となっています。この際のPERは21.19倍、PBRは2.72倍と算出されています。
また、同日の配当利回りは1.71%となっており、投資家に対して一定の還元姿勢を示しています。これらの指標は、同社の持つ技術的優位性と将来の成長期待を反映した水準となっています。
