事業モデル
同社はヘルスケア・プラットフォーマーとして、アナログな医療現場の業務をデジタル化するDXを推進しています。提供する「MRSO.jp」は、1,906の医療施設が参加する予約メディアであり、受診者への情報提供と医療施設のマーケティング支援の両面で機能しています。
収益構造は、予約が行われ実際に受診に至った際に発生する成果報酬型モデルを採用しています。サービス内容は「予約」「広告」「DX」「ワクチン」の4つに分類され、特にDX領域では、単なる予約から健康データ管理までを一気通貫で提供する仕組みを構築しています。
KPI
当連結会計年度における売上高は1,078,086千円となり、前年同期比で19.1%の減少となりました。この要因として、Google検索アルゴリズムの変更やAI検索の影響により、個人予約の自然流入数が減少したことが挙げられています。
一方で、DX売上においては医療施設や自治体向けのWeb予約システム提供に加え、健康管理業務のデジタル化を支援する「MRSOビジネス」の本格提供を開始しています。ワクチン関連のサービスは、国の政策変更に伴い実質的に終了しており、現在は他の事業領域での成長が焦点となっています。
成長ドライバー
同社は今後の中長期的な成長に向け、より大きな市場規模を持つ法人予約分野への注力を戦略の柱としています。個人予約市場の規模が約500億円であるのに対し、法人予約市場は約6,000億円と推定されており、2025年4月よりこの領域の提供を本格化しています。
また、医療施設のDX推進は政府方針とも合致しており、手作業による予約調整からITを活用した効率的な運用への移行が期待されています。独自のプラットフォームを通じて、個人・法人・行政・医療施設をつなぐことで、予防医療のアップデートと市場シェアの拡大を目指しています。
リスク
事業運営における主要なリスクとして、SaaS型クラウドサービスに依存するシステムトラブルや、大量の要配慮個人情報を扱うための高度な情報セキュリティ体制の維持が挙げられます。これらに対し、同社はISMS認証の取得や定期的な脆弱性診断を実施し、強固な管理体制を構築しています。
外部環境としては、競合他社の参入による競争激化や、技術トレンドの変化への対応、さらには為替変動によるコストへの影響が挙げられています。特に医療施設側のDXは多大なコストを伴うため、先行する同社との連携関係が強まることで、一定の参入障壁を維持できると分析されています。
競合
人間ドック・健診関連市場では、従業員の健康管理ニーズの高まりから、健診代行やクラウド型管理システムを提供する新規参入者が増加しています。これらの競合他社が予約サービスへ進出する可能性は常に存在しており、競争の激化が懸念される要因となります。
しかし、同社は独自のプラットフォームとDX支援の両面を兼ね備えた提供体制により、参入障壁を高めています。医療施設のデジタル化には相応の時間とコストを要するため、先行する同社との関係は競合よりも相互連携による利益追求の形をとる可能性が高いと判断されています。
バリュエーション
2026年8月10日時点の市場データにおいて、同社の株価は874円となっています。この時点での時価総額は約30.1億円であり、PBRは1.55倍と算出されています。
投資判断の指標として、提供されたデータに基づきこれらの数値を評価します。将来的な成長は、法人向け市場への参入加速と、ヘルスケアDXを通じたプラットフォームの深化に依存する構造となっています。
