事業モデル

同社は資源循環、グローバルトレーディング、リチウムイオン電池リサイクルの3つの柱を中心に事業を展開しています。資源循環事業では、工場や解体現場から排出される金属スクラップや産業廃棄物を収集・処理し、鉄スクラップや非鉄金属などのリサイクル資源を生産・販売しています。

グローバルトレーディング事業では、国内外の拠点を活用した流通ネットワークを通じて、リサイクル資源の輸出入や物流代行サービスを提供しています。また、リチウムイオン電池リサイクル事業では、電池工場からの廃材からコバルトやニッケル等のレアメタルを含むブラックマスを生産し、国内外へ販売する体制を構築しています。

KPI

第16期の連結業績において、売上高は49,090百万円、経常利益は1,216百万円を計上しました。資源循環事業の売上高は21,015百万円と堅調に推移し、リチウムイオン電池リサイクル事業は前年比で増収増益を達成しています。

一方で、グローバルトレーディング事業やその他事業(コンサルティング等)は、原材料の相場変動や人件費等の固定費上昇の影響を受け、減益となる結果となりました。特に資源循環事業では、鉄スクラップ価格の一時的な急落が利益を押し下げる要因となりました。

成長ドライバー

リチウムイオン電池リサイクル事業において、茨城工場の本格稼働や加工受託量の増加により生産数量を伸長させています。この分野は今後も国内シェア拡大に向けた積極的な設備投資を推進する方針です。

また、サーキュラーエコノミー(CE)の重要性が高まる中、高度な物理選別技術やリサイクルエンジニアリングの専門性を強みとしています。特にレアメタルやポリマーなどの再生素材製造への挑戦により、持続可能な経営基盤の構築を目指しています。

リスク

原材料および製品である鉄スクラップや非鉄金属は、資源価格や金属製品価格に連動するため、相場の急激な変化が利益に影響を及ぼすリスクがあります。また、人件費やエネルギー・物流費の高騰といったコスト構造の変化も重要な懸念事項です。

さらに、海外売上高比率が高いため、為替変動や各国の経済情勢、貿易規制などのカントリーリスクにもさらされています。特定の販売先への集中や、物流における船舶の確保難によるコスト増など、外部環境に左右される要因が複数存在します。

競合

同社は、高度な物理選別設備と独自のノウハウを武器に、解体から資源循環までの一貫サービスを提供しています。この一貫体制により、リサイクル素材の品質・安全性・出所を明確にするトレーサビリティを確保し、競合に対する優位性を構築しています。

また、全国の拠点を活用した広範な流通ネットワークと、海外を含む独自の調達・販売ルートを確立しています。これらの強みにより、安定かつ柔軟な原料供給体制を維持しながら、競争環境における独自性を追求しています。

バリュエーション

最新の市場データにおいて、同社の株価は962円、時価総額は約237.4億円となっています。PERは14.15倍、PBRは1.30倍と算出されています。

配当利回りは2.62%となっており、安定した事業基盤を背景とした評価を得ています。これらの数値は、同社が取り組むリサイクル資源の重要性と成長性を反映しているものと考えられます。