事業モデル

同社はアンチモン事業と金属粉末事業の二本柱で構成される事業構造を有しています。アンチモン事業では、プラスチック用難燃剤や触媒など多岐にわたる産業分野へ製品を提供しており、子会社を通じて中国市場での展開も行っています。

金属粉末事業においては、電子部品や自動車部品向けの高品質な金属粉末を製造・販売しています。独自の水アトマイズ法などの技術力を背景に、顧客のニーズに応じた微細化や新合金開発など、高度な加工技術を強みとしています。

KPI

当連結会計年度において、売上高は40,866百万円(前年同期比62.3%増収)と大幅な成長を記録しました。営業利益も6,080百万円(同69.0%増益)に達し、強固な収益基盤を示しています。

セグメント別では、アンチモン事業が売上高29,373百万円、金属粉末事業が11,453百万円の規模となっています。いずれの主要事業も前年同期比で高い増収・増益を達成しており、成長に向けた基盤構築が進んでいることが伺えます。

成長ドライバー

アンチモン事業では、生産プロセスのDX化や省人化による原価低減に加え、高付加価値製品の展開とグローバルな販売網の強化を推進しています。特に電池材料向け金属硫化物などの新製品開発に注力しており、成長分野への対応を強化する方針です。

金属粉末事業では、電子部品の小型・軽量化に伴う微細粉末やアモルファス合金粉末など、高度な技術を要する製品の開発を進めています。また、リサイクル率の向上や製造工程の改善による歩留まり向上により、収益性のさらなる向上を目指しています。

リスク

アンチモン事業においては、中国による輸出管理強化に伴う原料地金の調達リスクが課題となっており、供給元の多様化を進めています。また、原材料価格や為替の変動が経営成績に与える影響を低減するため、在庫の最適化や為替予約などの対策を実施しています。

金属粉末事業では、製品の高度化に伴う歩留まり低下によるコスト増のリスクに対し、技術革新と工程改善で対応しています。さらに、大規模な自然災害や感染症に対する事業継続計画(BCP)を策定し、生産拠点の分散体制によって供給安定性を確保する取り組みを行っています。

競合

アンチモン市場においては、かつて中国製品が大きなシェアを占めていましたが、輸出管理の強化により欧州製品等の輸入が増加しており、競争環境が変化しています。これに対し同社は、独自の技術力を活かした特殊仕様や高品質な製品の提供で差別化を図っています。

金属粉末市場では、電子部品の高度化に伴い、より微細で機能性の高い粉末への要求が高まっています。同社は独自の水アトマイズ法などの技術優位性を活用し、競合他社との差別化と顧客ニーズへの適応を両立させる戦略をとっています。

バリュエーション

2026年8月10日時点の株価は1,700円であり、同日の時価総額は約163.3億円となっています。この時点でのPERは3.87倍、PBRは1.06倍と算出されています。

また、同日時点の配当利回りは6.45%となっており、安定した収益基盤を背景とした高い還元水準を示しています。これらの数値は2026年8月11日に更新された最新の市場データに基づいています。