事業モデル
同社はモビリティ業界における課題解決の受け皿として、自動車関連のBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)を展開しています。主な事業内容は、法人向けや個人向けの車両メンテナンス管理を受託する「メンテナンス受託事業」および「MLS(マイカーリースサポート)事業」です。
これらに加え、データ管理やタイヤ保管、納税管理といった多種多様な業務を請け負うBPO事業を展開しています。これらのサービスは、整備工場との広範なネットワークと独自のノウハウを活用することで提供されており、安定した事業基盤を構築しています。
KPI
主力となるメンテナンス受託事業において、2026年3月末時点の管理台数は84,664台となり、前事業年度比で2.1%の増加を記録しました。また、MLS事業の管理台数も5.0%増加し、同期間の総管理台数は212,423台と堅調な推移を見せています。
業績面では、当事業年度の売上高が前事業年度比16.2%増の9,925百万円、営業利益は83.6%増の811百万円となりました。この成長は、整備価格の上昇に対する受託価格の見直しや、自動車メーカー系リース企業からの受注増加などが寄与した結果と分析されています。
成長ドライバー
今後の成長戦略として「収益の多様化」「デジタル変革」「収益性の確保」の3軸を掲げています。特にAIを活用したデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進しており、入庫依頼や部品確認などの電話対応をAI音声ボットで代行することで、業務効率の大幅な向上を目指しています。
また、独自の整備データとAIを連携させたソリューション提供により、モビリティ業界の生産性向上に貢献する方針です。中期経営計画では、2029年3月期に向けた売上高13,320百万円、営業利益1,240百万円の達成、およびROE 15%の実現を目標としています。
リスク
事業構造上の課題として、インフレや原材料価格の高騰による外注費の上昇が挙げられます。特にリース契約においてメンテナンス料金を固定している場合、コスト増が利益を圧迫する可能性があるため、販売価格への転嫁や交渉によるリスク低減に努めています。
また、競合他社の参入やプラットフォームの普及による受注への影響も懸念される要因です。しかし、同社は整備工場との強固なネットワークと専門的なノウハウを武器としており、これらによる高い参入障壁によって競争優位性を維持する方針をとっています。
競合
同社のメンテナンス受託事業は、自動車整備に関する深い知見と広範な整備工場ネットワークが不可欠な領域であり、競合の数は限定的です。独自のノウハウに基づく高度な管理体制が参入障壁として機能しており、安定した受注基盤を構築しています。
一方で、他社のサービス向上や価格競争による相対的な競争力の低下には注意が必要です。同社はこれに対し、BPO事業の拡大やAI活用による品質・効率の向上を通じて、競合に対する優位性を継続的に強化する戦略をとっています。
バリュエーション
2026年8月10日時点の株価は836円となっており、同日の時価総額は約43.5億円です。この時点でのPERは8.67倍、PBRは1.74倍と算出されています。
また、同日のデータに基づく配当利回りは3.68%となっています。これらの指標は、同社が持つ強固な事業基盤と成長に向けた投資のバランスを反映する要素となります。
