事業モデル

同社はプレハブ住宅や一般建築・土木向けに、締結部材(ファスナー)および締結工具(ツール)を製造販売する事業を展開しています。主力製品であるドリルねじやアンカー類など、耐久性と施工性に優れた付加価値の高い製品群を提供しています。

研究開発活動を通じて、表面処理技術の向上や新用途に向けた製品開発に注力しており、現場の省人化・省力化ニーズに応えるツール類の展開も進めています。生産・物流体制の合理化を推進し、品質管理体制の強化と効率的な供給体制の構築を目指しています。

KPI

当連結会計年度の売上高は5,064百万円となり、前年同期比で0.5%の微増となりました。この期間の営業損益は10百万円の黒字を確保しており、前年の93百万円の損失から改善を見せています。

一方で経常損益は5百万円の損失、当期純損益も30百万円の損失となっており、収益基盤の強化が課題とされています。生産実績は3,096,064千円に達しており、販売活動における価格転嫁や事業再編の効果が反映されています。

成長ドライバー

成長戦略として、コンクリート下地市場やデッキ市場といった建築・土木分野を重点領域と捉え、産学共同研究を通じた技術の標準化を進めています。特にねじ式アンカーの設計指針確立や、ガスツールを用いた施工手法の提案により、裾野の拡大を図っています。

また、建築改修・リフォーム市場における需要取り込みも重要な成長軸として位置づけています。中期経営計画に基づき、2027年度に向けた各分野の販売目標達成に向けた製品ラインナップの整備や、マーケティングチャネルの強化を推進しています。

リスク

主要なリスクとして、原材料である鉄やステンレスの価格変動が業績に与える影響が挙げられます。これに対し、生産の合理化や調達先の多様化、販売価格への転嫁によって影響の緩和を図る方針です。

また、特定の販売先に対する売上依存度が高いこともリスク要因として認識されています。特に積水ハウス1928株式会社への売上は前年度の26.6%を占めており、同社との取引動向が業績に直接的な影響を及ぼす可能性があります。さらに、中国の協力工場への生産委託に伴う地政学的リスクや、為替・金利の変動も注視すべき要素です。

競合

同社が属する工業用ファスナー分野は、国内に1,000社以上の製造業者が存在し、海外からの輸入品も流入する非常に競争の激しい市場環境にあります。この厳しい競争環境において、同社は独自製品の開発と価格競争力の強化によって優位性を確保しようとしています。

特に建築・土木分野では、施工現場の省人化・省力化ニーズが高まっており、技術的な差別化が重要となります。同社は高度な表面処理技術や特許・意匠等の知的財産を活用することで、競合他社との差別化を図り、市場でのシェア拡大を目指しています。

バリュエーション

2026年8月10日時点の株価は148円となっており、同日の時価総額は約20.5億円です。この時点におけるPBRは0.95倍と算出されています。

また、同日のデータに基づく配当利回りは1.68%となっています。これらの指標は、同社の事業基盤と市場での評価を反映する重要な要素となります。