事業モデル

同社は日本、米州、欧州、アジアの広域にわたる拠点を有し、精密ばねの製造・販売を主軸とするグローバルな事業展開を行っています。製品群には線ばねや板ばね、インサートモールド技術などが含まれ、自動車、医療、航空機といった多岐にわたる分野へ供給しています。

特に「ロックワン」などの独自知的財産を有する製品は、高い品質と供給網を武器に国内外の主要市場で強固な地位を築いています。また、海外拠点の戦略的投資を通じて、各地域の需要に応じたローカライズ製品の提供体制を構築しています。

KPI

当連結会計年度において、売上高は前連結会計年度比4.0%増の296億79百万円に達し、営業利益は同19.2%増の13億22百万円を計上しました。経常利益は同687.0%増の13億43百万円と大幅な伸長を見せ、当期純利益も黒字転換を果たしています。

財務面では、自己資本比率が前連結会計年度末の28.4%から31.1%へと向上しており、経営基盤の強化が進んでいます。また、研究開発費として計1億8,886万7千円を投じ、特にアジア拠点における工場の自動化に向けた投資を積極的に実施しています。

成長ドライバー

成長戦略の柱の一つとして、安定的な収益が見込まれる医療向け事業の拡大を掲げており、世界的な製薬メーカーとの強固な関係を活かした展開を進めています。航空機向けの需要回復や、競合が限定的な寡占市場であるコイルスレッドの販売強化も重要な成長要因です。

また、自動車分野では次世代EVやHEV、CASEといった最先端テーマに対応した高付加価値製品の受注拡大を目指しています。さらに、インフラや住宅設備市場において高い評価を得ている「ロックワン」等の自社製品の販売活動を一層強化する方針です。

リスク

世界経済の変動や地政学リスク、特に米国による関税政策の影響が事業環境に与える影響を注視しており、これらは業績予想に織り込みが行われています。また、原材料価格の高騰やエネルギーコストの上昇、人件費・運送費の増加といった外部要因による収益圧迫のリスクも存在します。

為替レートの変動については、地産地消モデルにより商流での影響は限定的としながらも、海外投資資産に対する円安からの揺り戻しによるリスクを懸念しています。さらに、新興国における知的財産権の侵害や、自動車メーカーへのリコール対応コストなど、品質・ブランド管理に関する課題にも取り組んでいます。

競合

同社は精密金属加工の高度な技術力を有しており、特に航空機向けなどの競合が限定的な市場において優位性を確立しています。独自の知的財産権を保有する製品を展開することで、他社との差別化を図りながら強固な顧客基盤を構築しています。

事業構造としては、自動車関連の主要な需要を取り込むとともに、医療や航空機といった高付加価値かつ安定的な成長が見込まれる分野へも展開を広げています。グローバルな供給体制を整えることで、世界的な大手メーカーとの取引において競争優位性を確保する戦略をとっています。

バリュエーション

2026年8月10日時点の株価は2,530円であり、同日の時価総額は約116.7億円となっています。この時点でのPERは11.38倍、PBRは1.15倍と算出されています。

また、同日のデータに基づく配当利回りは1.76%となっており、投資家に対して安定的な還元を目指す姿勢が見て取れます。これらの指標は2026年8月11日に更新された最新の市場データに基づいています。