事業モデル
同社は「キーパー」ブランドのケミカル製品の開発・製造委託および販売を行う事業と、直営店「キーパーLABO」を通じたサービス提供を両輪として展開しています。独自の技術研修を通じて施工品質を担保し、顧客満足と従業員満足の両立を目指す構造を持っています。
特にガソリンスタンド等のアフターマーケットにおける高い認知度に加え、近年は新車販売時のコーティングとしての採用も急ピッチで進んでいます。製品の「開発」「卸販売」と「直営店運営」、さらに「技術・ノウハウの研修」を網羅するビジネスモデルが強みです。
KPI
2025年6月期において、売上高は前年同期比12.2%増の230億93百万円、営業利益は同16.3%増の70億98百万円と過去最高を更新しました。キーパーLABO運営事業では、来場台数が前年比11.6%増加し、総来店台数は748,349台に達しています。
製品等関連事業においても、売上高は前年同期比10.7%増の104億円、セグメント利益は同14.4%増の43億81百万円と堅調な推移を見せました。特に高付加価値なEXキーパーなどの施工台数が伸びており、ブランド力の浸透が数字に表れています。
成長ドライバー
今後の成長の柱として、直営店「キーパーLABO」の積極的な拡大を掲げており、2026年6月期には計44店舗の出店計画を立てています。特に新車マーケットでのシェア拡大を見据え、主要な自動車メーカーへの提案強化や、中古車・既販車向けサービスの拡充に注力しています。
また、ガソリンスタンド等の既存チャネルにおける1店舗あたりの売上増も期待されています。技術研修やコンテストを通じた現場スタッフのモチベーション向上と、高度な施工技術の普及が、中長期的な成長を支える基盤となります。
リスク
主要なケミカル製品の一部をドイツのSONAX社から供給しており、同社の事業方針や地政学的リスクによる供給への影響が懸念されます。仕入高に占める割合が高いため、安定した取引関係の維持が重要な要素となります。
また、人材確保と育成も重要な課題として認識されています。高度な技術と接客術を習得したスタッフの育成には時間を要するため、急速な店舗拡大の際に成長スピードの足かせとなる可能性があります。さらに、SNS等を通じた風説によるブランド毀損リスクにも対応が必要です。
競合
同社は製品開発から卸販売、直営店運営、技術研修までを一貫して行う独自のビジネスモデルを構築しており、現状では同様の構造を持つ競合他社は存在しないと判断されます。
一方で、一部の事業領域においてより高い付加価値を提供する競合の出現可能性は常に存在します。これに対抗するため、同社は継続的な研究開発の強化や、販売・マーケティング、サービスのさらなる高度化を進める方針です。
バリュエーション
2026年8月10日時点の株価は2,939円であり、時価総額は約784.1億円となっています。同日の市場データに基づくPERは8.36倍、PBRは3.27倍と算出されています。
また、同日時点での配当利回りは2.09%となっており、安定した収益基盤を背景とした評価が行われています。
