事業モデル

同社は「地盤事業」と「BIM Solution事業」の二本柱で構成される事業モデルを展開しています。地盤事業では、工務店等から提供された調査データに基づき、適切な基礎仕様を判定する解析サービスや、保証を付帯した品質証明書の発行を提供しています。

一方、BIM Solution事業では、建築物の3Dモデリングやビジュアライゼーションなど、建設事業者の設計・施工における効率化を支援する技術提供を行っています。これらの事業は、専門的な知見に基づく判断への責任を負うことで、顧客との情報格差を埋める付加価値の創出を目指しています。

KPI

同社は経営指標として、成長性と収益性の指標である売上高成長率および売上高営業利益率を重視しています。また、株主資本コストを意識した経営を行うため、ROE(自己資本利益率)を採用しています。

さらに、事業ポートフォリオの最適化を進める過程において、投資案件の評価指標としてROIC(投下資本利益率)も活用しています。これらの多角的な指標を用いることで、資本効率を意識した経営体制の構築と企業価値の向上を目指す方針です。

成長ドライバー

地盤事業においては、ハウスワランティ社の統合によるリソースの統合運用や、システム統合・基準の統一化を通じた運営効率の向上が成長の鍵となります。また、新たな成長領域として期待されるのが、エネルギーインフラ分野における系統用蓄電所建設に関連する地盤コンサルティングです。

BIM Solution事業では、3D点群データの利活用やモデリングの高度化を推進し、建築DX需要の拡大に対応しています。今後は、住宅市場の縮小を見据えつつ、非住宅分野への展開や高付加価値なサービスによる収益モデルの転換を図ることで、持続的な成長を目指します。

リスク

地盤事業においては、少子高齢化に伴う国内の新設住宅着工戸数の減少により、市場規模の縮小や競争の激化がリスクとして挙げられています。また、解析ミスによる事故発生時の信用失墜や、損害賠償をカバーする保険契約の継続困難といった運営上のリスクも存在します。

さらに、個人情報の漏洩や売掛債権の未回収、不動産市況・金利動向の影響など、外部環境に起因する不確実性にも留意が必要です。BIM Solution事業においては、特定の技術や法規制の変更が提供サービスの優位性に影響を及ぼす可能性も考慮されています。

競合

同社は地盤解析という専門性の高い領域において、独自の保証体制とノウハウを武器に差別化を図っています。住宅市場の縮小を見据え、他社との競合に対する優位性を保つため、サービスの高度化や非住宅分野への展開を進めています。

BIM Solution事業においては、建築DXの進展に伴う需要を取り込むため、3D点群データの活用など高付加価値な案件へ注力しています。これらの取り組みを通じて、単なる工数提供から脱却し、技術基盤を強みとした独自のポジションの確立を目指す構えです。

バリュエーション

最新の市場データにおいて、同社の株価は798円となっており、時価総額は約250.1億円です。PERは126.42倍、PBRは17.44倍と算出されています。

これらの数値は、現在の成長期待や事業の特殊性を反映した水準となっています。投資判断にあたっては、同社が推進する非住宅分野への展開やBIM技術による高付加価値化の進捗を注視する必要があります。