事業モデル

同社は建築物に関する専門的な第三者機関として、確認検査および住宅性能評価の二本柱を中核事業として展開しています。具体的には、建築基準法に基づく建築物の確認・中間・完了検査や、住宅品確法に基づく設計・建設の住宅性能評価など、公共性の高いサービスを提供しています。

さらに、ソリューション事業では既存建築物の調査やインスペクション、土木関連のコンサルティング等、多岐にわたる技術支援を行っています。これらの事業は、高度な専門性と公正中立性が求められる分野であり、同社は複数の子会社を通じて広範なサービス網を構築しています。

KPI

当連結会計年度において、売上高は前年度比9.7%増の19,765百万円を記録しました。営業利益は2,045百万円(同2.7%増)、経常利益は2,076百万円(同2.8%増)となり、安定した収益基盤を示しています。

セグメント別では、ソリューション事業が前年度比64.6%増の売上高4,494百万円と大幅に伸長しました。一方で、中核の確認検査および住宅性能評価の各部門は、当期において微減または減少の推移となりました。

成長ドライバー

中期経営計画では、2030年に向けた売上高300億円、時価総額300億円という野心的な目標を掲げています。成長戦略として、建築基準法改正に伴う省エネ関連業務の増加や審査負担の増大を追い風と捉え、体制整備を進めています。

また、M&Aを通じた市場シェアの拡大や、BIM活用・リモート検査などのDX推進による競争力強化も重要な成長因子です。さらに、インフラ老朽化や災害対策といった公共投資が期待される分野への進出を加速させています。

リスク

同社の主要な事業は法的規制の下で運営されており、指定機関や登録機関としての地位維持が極めて重要です。万が一、これらの資格が取り消されたり更新されなかったりした場合には、業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。

また、建築確認の需要動向や人手不足による技術者確保の難しさもリスク要因として挙げられています。特に、将来的な人材不足を見据えた専門スタッフの育成と確保が、持続的な事業運営における重要な課題となっています。

競合

同社の中核である確認検査業務において、国内に128の指定機関が存在する中で、日本全域をカバーする支店網を持つ唯一の最大手として位置付けられています。競合の多くは地域密着型であり、広域な対応能力と実績数で優位性を保っています。

住宅性能評価業務においても、同社を含む123の登録機関が存在しますが、多くの競合が地域限定の体制です。しかしながら、技術者の確保や育成における競争激化により、将来的に最大手の地位を維持するための継続的な投資が必要とされています。

バリュエーション

2026年8月10日時点の株価は1,694円であり、同日の時価総額は約376.7億円となっています。この時点でのPERは12.03倍、PBRは4.43倍と算出されています。

また、同日のデータに基づく配当利回りは2.62%となっており、安定的な配当の継続を経営方針として掲げています。これらの数値は、事業の公共性と強固な市場地位を反映した評価となっています。