事業モデル
同社は金融、不動産、建築、士業の4つの専門領域において、取引の手続きや決済に関する知見を活かしたワンパッケージサービスを提供しています。各事業部門では、クラウドシステムを用いた事務の合理化や、非対面決済サービスの提供など、取引関係者の利便性と安全性を向上させるためのソリューションを展開しています。
具体的には、金融分野での住宅ローン事務支援や相続手続き代行、不動産分野での非対面決済「H’OURS」やオークション取引の場を提供しています。また、建築分野では設計からアフターフォローまでをサポートするツール「ARCHITECT RAIL」を展開し、士業向けには登記申請に関連するシステムを提供することで、多角的な支援体制を構築しています。
KPI
当連結会計年度における売上高は5,078,141千円となり、前連結会計年度比で7.1%の増加を記録しました。一方で、営業利益は323,403千円(同33.0%減)、経常利益は316,843千円(同34.9%減)と、一部の取引先に対する債権の回収可能性判断に伴う貸倒引当金の計上により減少しています。
セグメント別では、建築ソリューション事業が前年比35.0%増の売上高1,281,689千円を計上し、堅調な推移を見せました。金融ソリューション事業は売上高1,946,534千円(同0.5%増)、士業ソリューション事業は売上高1,019,714千円(同6.2%増)と、各分野で一定の規模を維持しています。
成長ドライバー
中長期的な経営戦略として、非対面化・デジタル化・自動化が進む社会背景に合わせ、専門性と革新性を兼ね備えたソリューションの提供を目指しています。特に「中期経営計画2027」では、住宅ローン、不動産売買、建築、相続といった主要なカテゴリーにおいて、DX推進による利便性の高い環境構築に注力する方針です。
成長に向けた重要施策として、専門性の深化、業務プロセスの標準化、M&Aや外部提携による取引プロセスの網羅的なカバーを掲げています。また、人財の確保と育成を経営の根幹と位置づけ、人事制度の刷新や働きやすい環境整備を通じて、組織の持続的な成長を目指す体制を整えています。
リスク
事業運営における主要なリスクとして、労働集約型業務を含む事務処理におけるミスや不正による影響、およびシステム障害や情報漏洩等のセキュリティリスクが挙げられています。これらに対し、マニュアルの整備やシステムの標準化、強固な情報セキュリティ管理規程の運用によって対応を図っています。
外部環境に起因するリスクとして、住宅ローン市場や不動産流通といった市況動向の影響、および特定の取引先への高い依存度が挙げられています。特に特定取引先への売上高割合は12.7%に達しており、これらに対するリスク管理として、新規取引先の開拓や強固な与信管理体制の構築を進めています。
競合
同社は金融、不動産、建築、士業という複数の専門領域を横断的にカバーするワンパッケージサービスを提供することで、独自の立ち位置を築いています。各事業において、単なる事務代行に留まらず、クラウドシステムや非対面決済などのテクノロジーを統合したソリューションを展開しています。
競合環境においては、不動産取引の高度な安全性を求めるニーズに対し、仲介手数料の透明性や安心感を担保する仕組みを提供しています。また、建築分野では設計からアフターフォローまでを一気通貫でサポートする体制を構築しており、専門的な知見とシステムによる効率化の両面で優位性を追求しています。
バリュエーション
2026年8月10日時点の株価は160円であり、同日の時価総額は約69.2億円(6,924,640,768円)となっています。この時点におけるPERは36.81倍、PBRは2.09倍と算出されています。
また、同日時点の配当利回りは3.77%となっており、投資家に対して一定の還元姿勢を示しています。これらの指標は、同社が提供する専門性の高いソリューションと、DX推進による将来的な成長期待を反映した水準となっています。
