事業モデル
同社は巻線機事業と送風機・住設関連事業の二本柱で構成される製造販売企業です。巻線機事業では、家電や自動車、産業機器向けに多様な仕様のモーター用巻線設備を開発・提供しています。
一方、送風機・住設関連事業では、工作機械向けの冷却ファンや住宅用の防水照明器具などを展開しています。両事業ともに、顧客の要望に応じた高度な技術力と品質管理体制を強みとしています。
KPI
当連結会計年度において、連結売上高は18,238百万円(前年同期比38.4%増)に達しました。営業利益は3,051百万円(同162.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は2,315百万円(同167.6%増)と大幅な増益を記録しています。
特に巻線機事業では、売上高が過去最高の13,583百万円に達し、生産効率の向上や高付加価値案件の好調によりセグメント利益も過去最高を更新しました。送風機・住設関連事業においても、軸流ファンの需要回復等により前年を大きく上回る売上を確保しています。
成長ドライバー
成長の主要な要因は、xEV用モーター巻線システムの受注拡大と、2025年10月に稼働を開始した新社屋および大型工場の完成による生産能力の増強です。これらの施策により、中期経営計画の目標を前倒しで達成する見通しとなっています。
また、自動運転やバイワイヤ技術の進展に伴うモーター需要の増加、さらにはヒューマノイドロボットやドローンといった新領域への展開も期待されています。研究開発においても、ヘアピンモーターの成型・溶接工程の改善など、次世代技術への投資を継続しています。
リスク
巻線機事業においては、自動車産業の設備投資動向や米国の通商政策などの外部要因により、需要予測が困難な側面があります。また、グローバル展開に伴う地政学的リスクや、特定の地域における知的財産権の保護不足も課題として認識されています。
さらに、原材料や部材の高騰、および自然災害やサイバー攻撃による生産・供給への支障もリスク要因に含まれます。これらのリスクに対し、同社は事業継続計画(BCP)の策定やリスク管理体制の構築を通じて対応を図っています。
競合
巻線機市場においては、グローバルな展開に伴う競合他社の参入により、価格競争の激化や短納期への対応が求められる環境にあります。同社はこれに対し、独自の技術開発と品質管理体制の強化によって差別化を図る戦略をとっています。
送風機・住設関連事業では、住宅着工件数の動向や建築資材の価格変動といった外部要因の影響を受けやすい構造にあります。しかし、工作機械や半導体関連など、特定の産業分野における需要の底堅さを背景に、安定した市場ポジションを築いています。
バリュエーション
最新の市場データにおいて、同社の株価は2,101円となっており、PERは5.21倍と割安な水準で推移しています。PBRは0.65倍であり、資産価値に対して現在の株価が低めに評価されている状況です。
配当利回りは3.35%となっており、安定した収益基盤を背景とした還元が見込まれます。時価総額は約120.7億円であり、過去最高益の更新と生産体制の拡充というポジティブな材料が評価に影響を与える可能性があります。