事業モデル
同社は工作機械の製造販売および輸送機器部品の受託加工を主軸とする事業を展開しています。工作機械関連事業では、海外拠点を活用したグローバルな販売体制と、システムインテグレーションを含む高度なソリューションを提供しています。
一方で部品加工関連事業は、特定の主要顧客に対する安定的な受注を基盤としています。両事業のシナジー創出や、自動化・省人化に向けた技術革新を通じて、モノづくりの高付加価値化を目指す体制を構築しています。
KPI
直近の連結業績では、工作機械関連事業が減収となった一方で、部品加工関連事業が大幅な増益を達成しました。これにより、営業利益は380百万円(前年同期は705百万円の損失)となり、収益性が大きく改善しています。
また、受注状況においては、工作機械関連事業で前年比20.7%の受注高を記録し、将来に向けた回復基調が見られます。部品加工関連事業も安定した受注を維持しており、生産性向上による原価低減が利益への寄与を強めています。
成長ドライバー
中期経営計画「Make a New Enshu」に基づき、売上高重視から利益額重視へと経営方針を転換しています。特に工作機械事業では、システム工作機械や顧客共同での開発型機械など、付加価値の高い5つの柱への構造変革を進めています。
また、SIer&IoT事業との連携による自動化・省人化の推進も重要な成長因子です。部品加工事業においては、生産性向上活動を通じた原価低減と、新技術を活用した量産ラインでの要素技術実証を継続しており、収益基盤の強化を図っています。
リスク
工作機械関連事業は景気動向や自動車業界の構造変化に敏感であり、不況時には販売価格が低下するリスクがあります。また、部品加工関連事業においては、特定の主要顧客に対する売上依存度が高く、同社の動向が業績に直結する構造となっています。
さらに、原材料価格の高騰や為替レートの変動、地政学的な影響による供給網の分断といった外部要因もリスクとして認識されています。また、生産拠点が特定の地域に集中していることによる自然災害の影響や、高度な品質管理が求められる製品におけるコスト増のリスクも存在します。
競合
工作機械関連事業においては、競合メーカーが多く、特に汎用分野では激しい価格競争にさらされる環境にあります。これに対し同社は、単なる機器販売からシステムインテグレーションや高度なカスタマイズを伴う提案型営業への転換を図っています。
部品加工関連事業では、特定の顧客との強固な関係性を維持しつつ、自動化技術の導入による競争力の確保を目指しています。他社との差別化要因として、工作機械で培ったノウハウとIT技術を融合させた高効率なモノづくりの実現に注力しています。
バリュエーション
最新の市場データにおいて、同社の株価は580円となっており、時価総額は約36.8億円です。PERは15.53倍、PBRは0.35倍と算出されており、資産価値に対して割安な水準で評価されています。
配当利回りは2.05%となっており、安定した収益基盤の構築に向けた投資段階にあることが伺えます。これらの指標は、同社が現在進めている「利益額重視」への構造転換と、将来的な成長期待を反映する内容となっています。