事業モデル
同社は、ホールガーメントを含む高度な技術を要する横編機およびデザインシステム、手袋靴下編機の製造販売を主軸としています。これらの製品は、アパレル・ファッション業界の課題解決に向けたソリューションとして提供されています。
また、自動裁断機やメンテナンス部品の販売など、多角的な事業展開を行っています。特にデジタル技術と融合したデザインシステムによるサブスクリプション型サービスの提供など、単なる機械販売に留まらない価値提供を目指しています。
KPI
当連結会計年度の売上高は335億9百万円となり、前年同期比で3.0%の増加を記録しました。このうち横編機事業が238億66百万円、デザインシステム関連事業が30億36百万円と主要な柱となっています。
利益面では、前期に計上した多額の一過性費用が減少した影響もあり、営業利益は17億20百万円となりました。また、当期純利益は8億56百万円となり、前年度の赤字から回復基調にあることが示されています。
成長ドライバー
中期経営計画「Ever Onward 2026」に基づき、横編機事業の再生と自動裁断機事業の拡大を成長の柱として位置づけています。特に自動裁断機は、同社がニットと布帛の両方を取り扱える強みを活かして、次なる柱への成長を目指しています。
また、デザインシステム関連では「APEXFiZ」などのサブスクリプションサービスの契約数が増加しており、安定的な収益基盤の構築が進んでいます。さらに、アパレル以外の産業資材や医療など、非アパレル分野でのニット化推進も新たな成長機会として捉えています。
リスク
海外売上高比率が約80%と高く、為替レートの急激な変動が業績に与える影響を重要なリスクとして認識しています。これに対し、先物為替予約取引などによるヘッジを実施し、財務への影響を最小限に抑える体制を整えています。
また、競合他社との技術革新競争や、サプライチェーンにおける原材料価格の高騰、物流コストの増大といった外部環境の変化にも注視しています。さらに、知的財産権の保護や情報セキュリティの確保など、高度な技術を維持するためのリスク管理も徹底されています。
競合
同社は独自の高い技術力を背景に、競合他社との差別化を図る戦略をとっています。特にホールガーメントなどの高付加価値製品において、特許による保護とブランド力の構築を通じて競争優位性を確保しています。
市場環境においては、消費者のサステナビリティへの意識の高まりや、EC化の進展に伴う「適時適量」な生産体制への移行が求められています。同社はこれらの課題に対し、デジタル技術を融合したソリューションを提供することで、顧客との差別化を図っています。
バリュエーション
最新の市場データにおいて、株価は854円、時価総額は約299.5億円となっています。PERは34.93倍と評価されており、将来の成長期待が織り込まれている状況です。
一方でPBRは0.36倍となっており、資産価値に対して割安な水準で推移しています。配当利回りは2.25%となっており、安定した財務基盤を背景とした投資家への還元も行われています。