事業モデル

同社は1974年に確立した独自のハニカム成形技術を核として、デシカント除湿機やVOC濃縮装置の製造・販売、および設置工事等のサービスを提供しています。この技術により、空気抵抗が少なく強度に優れた構造体を作り出し、様々な機能剤を付加することで高度な環境保全機器を実現しています。

主力製品であるデシカント除湿機は、吸着材を用いて空気を除湿する仕組みであり、特に極低温・低露点環境が求められるリチウムイオン電池や有機ELの製造工程で不可欠な技術として採用されています。また、VOC濃縮装置は、半導体や自動車塗装などの現場で発生する有害物質を効率的に処理し、大気汚染防止と省エネルギーの両立に寄与しています。

KPI

当連結会計年度の売上高は34,322百万円となり、前連結会計年度比で7.0%の増加を記録しました。この成長の背景には、国内および北米におけるデシカント除湿機とVOC濃縮装置の需要拡大があります。

利益面では、国内での高付加価値な案件の増加により売上総利益が向上し、営業利益は4,530百万円(同12.4%増)に達しました。当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は、前年比3.6%増の3,455百万円となっています。

成長ドライバー

成長の主要な原動力として、EV(電気自動車)向けリチウムイオン電池市場の急拡大が挙げられます。2030年には約40兆円規模に達すると予測されるこの分野では、高度な除湿環境を実現する同社の技術が最重要市場として位置付けられています。

また、半導体製造や自動車塗装における環境規制の強化に伴い、VOC濃縮装置の需要も底堅く推移しています。さらに、研究開発活動として進められているCO2吸着ローターの開発やグリーンハウス向け全熱交換装置の製品化など、次世代の環境保全技術への投資も継続されています。

リスク

原材料の供給において、特定の取引先からの調達に依存する割合が高いため、経済環境の激変や供給網の寸断が経営成績に影響を及ぼすリスクがあります。これに対し、複数購買ルートの検討や在庫確保などのBCP対策を講じています。

また、グローバル展開を行っているため、地政学的リスクや為替レートの変動が収益に影響を与える可能性があります。特に海外事業においては、各国の経済動向や社会情勢の変化を注視しながら、多角的な販売網とメンテナンスサービスの拡充によりリスクの分散を図っています。

競合

同社はデシカント除湿機およびVOC濃縮装置の市場において、独自のハニカム加工技術による高付加価値な製品提供で優位性を築いています。競合他社との価格競争に対しては、高度な機能や信頼性の高いサービス体制を強化することで対応しています。

特にリチウムイオン電池などの先端技術分野では、厳しい品質基準を満たすデシカント式除湿機が事実上の標準として採用されており、強固なポジションを築いています。また、国内でのメンテナンスサービスの自社提供により、競合に対する差別化を図っています。

バリュエーション

2026年8月12日時点の市場データにおいて、同社の株価は1,986円となっています。この時の時価総額は約405.0億円と算出されています。

同社の投資指標として、PERは12.08倍、PBRは1.29倍となっており、配当利回りは3.36%を記録しています。これらの数値は、2026年8月12日時点の市場データに基づいたものです。