事業モデル
同社は1950年の設立以来、エレベーター専業メーカーとして設計から製造、販売、据付、保守・修理までを一貫して担う事業モデルを展開しています。特に荷物用エレベーターを主力とし、物流施設や工場、データセンターなど、高度な耐久性や耐環境性が求められる現場へ提供しています。
また、船舶用エレベーターの分野においても、独自の技術力を背景に国内およびアジア市場で展開しています。保守・修理事業では、7,700台を超える契約を基盤に、予防保全を含むサービスを提供することで、新設需要に左右されにくい安定的な収益構造を構築しています。
KPI
当事業年度の売上高は23,589,633千円となり、前事業年度比で21.4%の増収を達成しました。これに伴い、営業利益は6,071,257千円(同48.3%増)、当期純利益は4,138,302千円(同45.7%増)と大幅な増益を記録しています。
受注状況についても堅調であり、当事業年度末の受注残高は23,755,115千円に達し、前事業年度末比で10.6%増加しています。また、主要な経営指標として売上高総利益率および売上高営業利益率を重視しており、効率的な運営による収益性の向上を目指しています。
成長ドライバー
成長の柱の一つは、物流施設やデータセンターといった高付加価値案件における荷物用エレベーターの需要拡大です。特にeコマース市場の拡大に伴う物流インフラへの投資は底堅く推移しており、将来的なリピート需要も見込まれています。
もう一つの成長要因は、船舶用エレベーターの潜在的な需要です。環境負荷の低い次世代船への対応や海運市況の改善を背景に、同分野でのシェア拡大を図っています。また、予防保全の提案強化による保守・修理売上の積み上げも重要な戦略となっています。
リスク
原材料価格の高騰や為替相場の変動が製造コストに与える影響があり、これらに対する販売価格への転嫁や調達先の多角化によるリスク低減を進めています。また、建設・製造業界における深刻な人手不足に伴う賃金上昇圧力も経営上の課題として認識されています。
さらに、サイバー攻撃による情報漏洩のリスクや、特定の経営層への依存といったガバナンス面での課題も挙げられています。これらに対し、社内体制の整備や後継者計画の策定、および高度なセキュリティ対策の講じによって対応を図る方針です。
競合
同社はエレベーター専業メーカーとして、特定のニッチな領域で強固な地位を築いています。特に荷物用エレベーターにおいては、物流や製造現場特有の厳しい要求仕様に応える技術力を武器に、競合他社との差別化を図っています。
船舶用エレベーター分野においても、独自の技術基盤を活用することで競争力を維持しています。大手企業がグローバル展開を加速する中で、同社は国内およびアジアでの特定領域への集中と、保守・修理の高度化による付加価値の向上で優位性を確保する戦略をとっています。
バリュエーション
2026年8月12日時点の市場データにおいて、同社の株価は2,035円となっています。この時の時価総額は約719.4億円であり、PERは17.42倍、PBRは2.42倍と算出されています。
また、同日のデータに基づく配当利回りは1.86%です。これらの指標は、同社の安定した事業基盤と成長への期待を反映する数値となっています。
