事業モデル
同社は、フラットパネルディスプレイ(FPD)および光学系デバイス、半導体パッケージ製造装置の開発・製造・販売を行っています。事業は、次世代ディスプレイ向けのIJPソリューション事業、半導体関連事業、およびLCD事業の3つに区分されます。
IJPソリューション事業では、有機ELやマイクロディスプレイの量産に向けた微細塗布技術やナノインプリント技術を提案しています。半導体関連事業では、AI向け先端半導体パッケージ向けのウエハハンドリングシステムや、パワー半導体向けのUV装置などを提供しています。
LCD事業では、液晶ディスプレイの生産工程で使用されるシール塗布装置や真空貼合せ装置などの提供を行っています。各事業において、高度な技術を基盤とした装置と、それらを活用したプロセスをセットで提供するソリューション型のアプローチをとっています。
KPI
当連結会計年度の売上高は21,005百万円となり、前年度比36.2%の増収を達成しました。営業利益は2,095百万円と、前年度比701.8%の大幅な増加を記録しています。
受注金額は26,946百万円(前年度比78.6%増)、受注残高は26,193百万円(前年度比29.4%増)に達しています。これらの数値は、特に半導体関連事業における先端技術への需要の強さを反映しているものとみられます。
研究開発費として当連結会計年度には435百万円を投じており、次世代技術への投資を継続しています。また、当連結会計年度末の流動資産は前年度比で3,800百万円増加し、23,649百万円となっています。
業績推移

売上高の推移(通期・直近4期)。出典は kabu-insight(yfinance 由来)の通期実績で、古い期から新しい期の順に並べた。
FY2022の売上高は146.8億円。
FY2023の売上高は154.6億円。
FY2024の売上高は154.2億円。
FY2025の売上高は210.1億円。
成長ドライバー
成長の主要な原動力は、AI向け先端半導体パッケージ向け装置の需要拡大にあります。特にウエハハンドリングシステムは、先端半導体パッケージの高度化に伴い、良好な推移を見せています。
IJPソリューション事業においては、マイクロディスプレイ向け装置の拡販や、ナノインプリント技術を活用した新規事業の創出に注力しています。これらは、次世代のコミュニケーションツールや高度なディスプレイ市場の拡大を背景としています。
また、同社は独自のノウハウを活かした高度な技術開発を継続しており、特に先端半導体パッケージ向けや、次世代デバイスの量産化に向けた技術開発を推進しています。これらの取り組みにより、中長期的な成長を目指しています。
リスク
事業環境の大きなリスクとして、ディスプレイおよび半導体市場の需給動向や、顧客の設備投資計画の変動が挙げられます。特に、受注のキャンセルや売上計上時期の変動が、業績や財務状況に直接的な影響を与える可能性があります。
地理的なリスクとして、売上高の多くが海外、特に中国、台湾、韓国に集中している点が挙げられます。これらの地域における政治・経済状況の急変や、自然災害、地政学的リスクが事業に影響を及ぼす可能性があります。
技術革新の速いスピードへの対応や、過度な価格競争による利益率の低下もリスク要因として認識されています。また、海外での知的財産権の保護が十分でない場合や、代金の回収が長期化する商慣習によるキャッシュ・フローへの影響も課題として挙げられています。
競合
同社は、高度な技術力を背景に、特定のニッチな領域で強みを持つ構造となっています。IJPソリューション事業では、微細塗布や高精度位置合わせのコア技術を武器に、次世代ディスプレイの量産化に向けたソリューションを提供しています。
半導体関連事業においては、先端半導体パッケージの高度化・小型化・薄型化の要求に応えるための高度な装置を提供しています。特にウエハハンドリングシステムや、パワー半導体向け装置において、技術的な優位性を構築しています。
競合他社との比較においては、単なる価格競争を避けるため、自動化・省人化を可能とする装置開発や、パッケージ化による顧客側のコストダウンの実現に注力しています。これにより、技術的な付加価値を伴う製品提供を通じて、競争優位性の維持を図っています。
バリュエーション
2026-08-26時点の株価は6,210円となっており、同日の時価総額は約1215.2億円です。この時点でのPERは34.13倍、PBRは8.39倍と算出されています。
同日のデータに基づく配当利回りは0.35%となっています。これらの指標は、同社の成長期待や技術的優位性を反映した市場評価を反映しているものとみられます。
投資判断にあたっては、これらの指標に加え、半導体および次世代ディスプレイ市場の動向を注視する必要があります。特に、先端技術への投資が将来の収益に結びつくかどうかが重要な要素となります。
