事業モデル

同社は工業用ミシンの製造販売を行うアパレルマシナリー事業と、自動車用部品の製造販売を行うオートモーティヴ事業を展開しています。アパレルマシナリー事業では、特にニット衣料などの縫製に適した「環縫いミシン」においてトップブランドとしての地位を確立しています。

オートモーティヴ事業では、安全ベルトのリトラクター部品など、高い技術力が求められる自動車用部品の製造販売を行っています。両事業ともにグローバルな展開を見せており、海外拠点を活用した生産・販売体制を構築しています。

KPI

当連結会計年度における売上高は216億57百万円となり、前年同期比で1.7%の微減となりました。アパレルマシナリー事業の売上高は138億30百万円、オートモーティヴ事業は78億27百万円を記録しています。

一方で、営業利益は9億46百万円(前年同期比39.8%減)、経常利益は11億4百万円(同29.0%減)と、収益面では厳しい環境下での苦戦が見て取れます。当期純利益も3億23百万円となり、前年同期比で66.5%の減少を記録しています。

成長ドライバー

アパレルマシナリー事業においては、インドや中南米、エジプトといった新興市場での拡大が成長の柱となっています。特にアジア圏では、高度な縫製技術への対応や省人化に向けた自動化・省力化機器への需要が高まっており、これらへの対応を強化しています。

オートモーティヴ事業では、米州市場を中心に新規顧客の獲得を進めています。また、研究開発活動を通じて、モーター一体型ミシンやデジタル制御による次世代縫製機械の開発など、技術革新を通じた製品の差別化と付加価値の向上を推進しています。

リスク

アパレルマシナリー事業は、世界的な消費動向や地政学的リスクの影響を受けやすく、特に海外生産拠点の集中によるリスクへの対応が重要となります。同社はベトナムやメキシコへ拠点を分散し、拠点間での生産補完・移管が可能な体制を構築することでこのリスク低減を図っています。

オートモーティヴ事業においては、主要取引先の経営環境の変化や、中国・ベトナム・メキシコ等の製造拠点における地政学的リスクへの対応が課題となります。これに対し、特定顧客への依存度を低減するための品目拡大や、複数拠点を活用した生産体制の構築により、供給の安定性を確保する方針です。

競合

アパレルマシナリー事業においては、国内外の競合他社との間で熾烈な競争が存在しており、製品・サービス・品質の3要素における差別化が重要となります。同社は独自の技術力を背景に、縫製現場の課題解決に向けたソリューション提供や、ITを活用した品質の可視化で優位性を構築しています。

オートモーティヴ事業においては、高度な安全性が求められる分野において、品質・工程・量産立上げ支援を含む付加価値提案により競争力を高めています。価格競争の影響を受けにくい構造を構築するため、技術力の高さと安定した供給体制の提供に注力しています。

バリュエーション

最新の市場データに基づくと、同社の株価は501円となっており、時価総額は約119.9億円です。PERは37.87倍と算出され、投資家に対して一定の成長期待が含まれていることが伺えます。

一方でPBRは0.37倍と低水準にあり、資産価値に対する評価には伸び代がある可能性があります。配当利回りは5.99%となっており、安定した還元姿勢を示しているのが特徴です。