事業モデル
同社は「熱・水・空気」の総合エンジニアリング会社として、設備部門と自動車部品部門の二つの柱で事業を展開しています。設備部門では前処理装置や塗装ブースなどの製造設備を提供し、自動車部品部門では内装・外装部品の製造販売を行っています。
両部門において、カーボンニュートラルやサーキュラーエコノミーへの貢献を重視した製品開発を進めています。特に設備部門ではIoTやAIを活用したモニタリングシステムなど、デジタル技術を取り入れたソリューションを提供し、自動車メーカー以外の幅広い顧客層へもアプローチを広げています。
KPI
当連結会計年度の売上高は389億6千万円となり、前年同期比で3.1%の減収となりました。一方で、営業利益は31億9千万円とわずかな減益に留まり、経常利益は37億2千8百万円(5.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は26億8千8百万円(11.9%増)と増益を確保しています。
設備部門の売上高は293億7千1百万円、営業利益は41億5千5百万円となり、前年同期比で営業利益が7.1%増加しました。自動車部品部門の売上高は95億8千8百万円、営業利益は10億5千9百万円となっており、両セグメントで異なる動向を示しています。
成長ドライバー
成長に向けた主要な柱として、環境技術とデジタル技術の両輪による革新を推進しています。設備部門では、脱炭素経営に貢献するコンサルティングや、次世代の塗装技術の開発に注力しており、これらは自動車業界外への販売拡大にも寄与するとみられます。
自動車部品部門においては、自働化・省人化や工程改善を通じた生産性の向上、およびリサイクル推進による再生材の利用率向上に取り組んでいます。また、Trinity Technical Solution Center(TTSC)を技術革新の拠点とし、社外パートナーとの共創を通じて新たな価値創出を目指す体制を整えています。
リスク
事業環境における主要なリスクとして、自動車業界の販売動向や設備投資計画の変動が経営成績に与える影響が挙げられます。また、原材料価格の変動や為替レートの変動も、調達コストや海外取引の円換算額を通じて財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
さらに、地震等の大規模な災害による生産活動の中断や、感染症の拡大といった異常事態への対応も重要なリスクとして認識されています。これらに対し、同社は事業継続計画(BCP)の策定や、原材料価格の上昇を製品価格へ反映するなどの対策を通じて、経営への影響を最小限に抑える取り組みを行っています。
競合
同社は自動車業界における主要なサプライヤーとして、高度な技術力を競争力の源泉としています。設備部門では、環境負荷の低い装置やデジタル技術を統合したシステムを提供することで、競合他社との差別化を図る戦略をとっています。
特にカーボンニュートラルへの対応は、顧客である自動車メーカーからの要求が高まる中での重要な優位性となります。また、自動車部品部門においても、変種変量に強い柔軟な生産体制の構築や、高度な加飾技術の開発を通じて、高品質な製品提供による競争力の維持を図っています。
バリュエーション
2026年8月13日時点の市場データにおいて、同社の株価は1,238円となっています。この時の時価総額は約198.6億円であり、PERは7.39倍と算出されています。
また、同日のデータにおけるPBRは0.58倍となっており、配当利回りは4.96%を記録しています。これらの数値は、同社の安定した事業基盤と株主還元姿勢を反映する指標として用いられます。
