事業モデル
同社は軸受を中心とした機械部品事業を柱とし、産業機械、自動車、ステアリングの3つの主要セグメントを展開しています。各事業において、高度なトライボロジー技術や材料技術、生産技術を駆使した製品を提供しており、単なる部品供給に留まらないソリューション提供を目指しています。
特にステアリング事業においては、2025年9月1日に関連会社の全株式を取得し、連結子会社として統合しました。これにより、グローバルな展開と強固な経営基盤の構築を推進しており、各地域における拠点を活用した広範な供給体制を構築しています。
KPI
当連結会計年度の売上高は9,116億44百万円となり、前年度比で14.4%の増収を記録しました。営業利益は388億12百万円と前年度比36.4%の増加を見せ、親会社の所有者に帰属する当期利益も大幅な伸びを示しています。
セグメント別では、産業機械事業が3,774億91百万円、自動車事業が4,033億4百万円の売上を計上しました。ステアリング事業についても、支配獲得後の統合により1,005億54百万円の売上を計上しており、グループ全体の収益基盤を支えています。
成長ドライバー
成長戦略として「Bearings & Beyond」を掲げ、既存事業での構造改革と新領域への投資を並行して進めています。具体的には、欧州における生産体制の再編や、アフターマーケット向けの高収益製品の拡充により、物量に頼らない体質改善を図っています。
また、自動車の電動化を見据えたeAxle向け軸受や電動ブレーキ用ボールねじの展開を強化しています。さらに、状態監視ソリューションや寿命予測といったPLMビジネスへの移行、およびヒューマノイドロボットなどの新領域における市場開拓にも積極的に取り組んでいます。
リスク
地政学リスクによる物流遮断や調達難化、原材料・エネルギー価格の高騰が収益を圧迫する可能性が挙げられています。これに対し、サプライチェーンの可奪視化や代替手段の検討、販売価格の調整といった対応策を講じています。
また、技術革新への対応遅れや、サイバー攻撃による情報漏洩などのITリスクも重要課題として認識されています。さらに、グローバルな人材確保の難化や、環境規制・コンプライアンスへの対応など、多角的なリスク管理体制を構築し、事業継続性を確保する方針です。
競合
同社は軸受分野における高度な技術力を強みとし、世界的な市場において独自の地位を築いています。特に電動化や自動化といった技術革新の潮流に対し、低摩擦・高耐久・小型軽量といった差別化製品を展開することで競争優位性を確保しています。
産業機械分野では工作機械向けなどの需要を取り込み、自動車分野では次世代モビリティに向けた部品供給を強化しています。競合環境が厳しさを増す中で、ソリューション提供への移行や生産拠点の最適化を通じて、国際的な競争力の向上を図る戦略をとっています。
バリュエーション
2026年8月13日時点の市場データにおいて、同社の株価は1,178円となっています。この時点での時価総額は約5742.2億円であり、PERは25.19倍と算出されています。
また、同日のデータに基づくPBRは0.84倍となっており、配当利回りは2.90%を記録しています。これらの指標は、同社の事業基盤と将来の成長期待を反映した現在の市場評価を示しています。
