事業モデル

同社は軸受商品およびCVJアクスル商品を主力とし、アフターマーケット、産業機械、自動車の3つの主要市場へ展開する事業を展開しています。グローバルな体制を整え、日本、米州、欧州、アジア他の4つの地域セグメントごとに最適な戦略を実行しています。

製品提供に加え、軸受の状態監視システムや故障予知診断といった「コト売り」のサービスを組み合わせたビジネスモデルへの転換を進めています。特に産業機械向けでは、高度な技術力を背景としたソリューション提案による価値創造に注力する方針です。

KPI

当連結会計年度の売上高は826,344百万円となり、前連結会計年度比で0.1%の微増となりました。一方で営業利益は31,034百万円と、前連結会計年度比で35.2%の大幅な増加を記録しています。

この利益成長の背景には、売価転嫁や変動費の削減といった「SQCCD」の強化によるものがあります。また、円安の影響による為替差損益の改善も、当期純利益の向上に寄与する要因となりました。

成長ドライバー

中期経営計画「DRIVE NTN100」Finalのもと、生産再編を中心とした事業構造改革を推進し、固定費の圧縮と競争力の向上を図っています。デジタル技術と独自のトライボロジー技術を融合させ、製品の長寿命化やエネルギーロスの低減といった付加価値の提供を目指します。

特にアフターマーケットビジネスへの注力は重要な成長戦略であり、2035年度に向けた売上比率の拡大を目標としています。軸受の選定から運用、監視、分析、保重までを一貫して支援するライフサイクルマネジメントの推進が、将来の収益基盤を支える柱となります。

リスク

グローバルな事業展開を加速させる中で、為替レートの変動や原材料価格の高騰、物流コストの上昇といった外部環境の変化が経営成績に影響を与える可能性があります。特に海外売上高の割合は50%を超えており、円換算における為替リスクへの対応が重要となります。

また、主力である自動車業界への高い依存度や、新興国による価格競争の激化も重要な課題です。これらに対し、同社は高品質な新商品開発と原価低減の推進、およびサプライチェーンの見直しを通じて、リスクの低減に努めています。

競合

軸受市場においては、中国をはじめとする新興国製品の台頭によりグローバルな競争環境が厳しさを増しており、価格の下落圧力が存在します。これに対抗するため、同社は単なる量的な拡大ではなく、高付加価値な技術による差別化を追求しています。

特に自動車分野では激しい価格競争がある一方で、産業機械分野への販売拡大を進めることで、ポートフォリオのバランスを最適化する戦略をとっています。独自の知見に基づく高度な技術力を武器に、競合他社との差異化を図る構造へと変革を進めています。

バリュエーション

2026年8月13日時点の市場データにおいて、同社の株価は389.9円となっており、PERは16.75倍と算出されています。PBRは0.78倍であり、配当利回りは3.32%を記録しています。

これらの数値は、現在の事業構造の変革期における評価を反映したものです。投資家に対しては、生産再編による収益性の向上や、アフターマーケットへのシフトを通じた安定的な成長が期待される局面にあると分析されます。