事業モデル
同社はメカニカルシール、特殊バルブ、その他密封装置関連製品の製造・販売および付随する保守・工事を展開しています。事業領域は自動車・建設機械、一般産業機械、半導体、舶用、航空宇宙の5つに分類され、多岐にわたる産業へ技術を提供しています。
特に高度な回転・固定・往復動の密封技術を基盤としており、各分野の要求に応じた製品開発を行っています。また、IoTマルチセンサの開発など、遠隔監視や保守点検の省人化を見据えた付加価値の高いソリューションも提供しています。
KPI
当連結会計年度の売上高は1,774億88百万円(前期比5.5%増)に達し、営業利益は134億68百万円(前期比58.6%増)と大幅な伸長を見せました。経常利益は171億70百万円(前期比42.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は98億28百万円(前期比101.5%増)を計上しています。
セグメント別では、自動車・建設機械向け事業の営業利益が30億82百万円と前年同期比で451.0%増加したことが寄与しています。半導体向け事業も売上高が164億88百万円(前期比31.0%増)となり、当期は営業損失を縮小させるなど収益性の改善が見られます。
成長ドライバー
成長の主要な柱の一つは、EVのグローバル生産台数伸長に伴うサスペンション用ソレノイドバルブなどの好調な販売です。また、生成AI関連の半導体需要拡大を背景とした高付加価値メモリ向け製品の回復も、業績を押し上げる要因となっています。
さらに、2026年10月1日に予定されているNOK株式会社との経営統合により、資源の最適化とシナジー創出を目指しています。中期経営計画では、2028年度に向けた売上高2,000億円以上の達成や、資本効率性の向上を掲げています。
リスク
事業の約5割を占める自動車・建設機械向け分野において、EVや燃料電池車の普及による内燃機関向け製品の減少リスクが存在します。これに対し、同社は技術革新やグローバルな対応を通じて、次世代モビリティ市場への適応を進めています。
また、原材料や部品の調達における特定サプライヤーへの依存や、地政学リスクに伴う供給網の混乱も課題として認識されています。さらに、サイバー攻撃による情報資産の流出や、大規模な製品不具合による社会的信用の低下といったリスクに対し、強固な管理体制を構築しています。
競合
同社は密封技術における高度なノウハウを武器に、自動車から航空宇宙まで幅広い産業において独自の地位を築いています。特に半導体分野ではAI関連の需要拡大を取り込むなど、高付加価値な製品へのシフトを進めています。
競合環境においては、グローバルな調達コスト削減や技術革新への要求が強まる中、同社は徹底したTCD(Total Cost Down)やムダ半活動を推進しています。また、海外展開において提携先とのアライアンスを通じて、国際的な競争力の維持とシェアの確保を図っています。
バリュエーション
2026年8月13日時点の株価は3,085円であり、同日の時価総額は約1387.0億円となっています。この時点でのPERは14.01倍、PBRは1.04倍と算出されています。
また、同日時点の配当利回りは4.70%となっており、安定した還元姿勢が見て取れます。これらの指標は、同社の強固な事業基盤と成長への期待を反映する数値となっています。
