事業モデル
同社は「流体の漏れを止める技術」を核に、ピラフロン製品、メカニカルシール、グランドパッキン・ガスケット等の流体制御関連機器を展開しています。これらの製品は半導体や液晶、石油、自動車、化学など多岐にわたる産業の重要機能部品として採用されています。
事業は電子機器関連と産業機器関連の2軸で構成され、それぞれが独自の強みを持っています。電子機器分野では高度な製造工程に適した高機能樹脂製品を提供し、産業機器分野ではエネルギーや化学プラント向けの信頼性の高いシール技術を提供しています。
KPI
当連結会計年度の売上高は594億79百万円となり、前年比2.6%増を記録しました。利益面でも成長が見られ、営業利益は121億7百万円(同6.8%増)、経常利益は129億46百万円(同12.8%増)と堅調な推移を見せています。
特に産業機器関連事業では過去最高の売上高および営業利益を達成しており、成長の柱となっています。また、研究開発費を含む技術開発費は売上高の3.4%に相当する2,031百万円を投じており、技術革新への継続的な投資が行われています。
成長ドライバー
中長期的な成長戦略として「One2030」を策定し、売上高1,000億円、営業利益250億円を目指しています。特に生成AIの普及に伴う半導体需要の拡大や、水素・アンモニアといったクリーンエネルギー市場への対応が重要な成長エンジンとなります。
また、中国市場における拠点の拡充や生産体制の強化も戦略の柱です。福知山第2工場やジョ州新工場の活用により、グローバルな供給責任を果たしながら、先端技術分野でのシェア拡大を推進しています。
リスク
製品の多くが設備や機器に組み込まれる機能部品であるため、予期せぬ不具合が発生した際の品質リスクへの対応が重要となります。また、半導体や水素といった成長市場においても、急激な需要の変化や技術革新のスピードが経営に影響を及ぼす可能性があります。
さらに、原材料価格の動向や為替変動、地政学的要因による供給網への影響もリスクとして認識されています。これらに対し、同社はリスクマネジメント委員会や情報開示委員会の設置、および事業継続計画(BCP)の策定を通じて体制を構築しています。
競合
同社は流体制御分野における高度な材料・設計・加工技術を強みとしており、幅広い産業から高い信頼を得ています。特に半導体製造装置向けの高機能樹脂や、エネルギー関連の高性能シールにおいて独自の立ち位置を築いています。
競合環境においては、先端ノードへの対応やクリーンエネルギーへの転換といった市場動向に合わせた技術開発が重要となります。同社は研究開発体制を強化し、ニッチな高付加価値分野での差別化を図ることで競争優位性を維持する方針です。
バリュエーション
2026年8月13日時点の株価は10,440円であり、時価総額は約2350.1億円となっています。同日の市場データに基づくPERは26.46倍、PBRは2.96倍と算出されています。
配当利回りは1.56%となっており、安定した事業基盤を背景とした評価が反映されています。これらの指標は、同社が進める「One2030」に向けた成長期待と、技術的優位性を織り込んだ水準となっています。
