事業モデル

同社は持株会社として、国内および海外において「QB HOUSE」「QB PREMIUM」「FaSS」の3つのブランドを展開するヘアカット事業を展開しています。店舗運営は、自社で設備を所有し運営を行う直営店と、フランチャイズ契約に基づきパートナーが設備を所有するFC店の2形態があります。

さらに、運営体制として自社従業員が提供する「直轄運営」と、外部の委託先が従業員を雇用して運営する「業務委託」を組み合わせた4種類の店舗形態を採用しています。国内事業では独自のブランド展開により差別化を図り、海外事業では地域特性に合わせた戦略を展開することで、グローバルな成長を目指す構造となっています。

KPI

当連結会計年度における売上収益は25,543百万円となり、前年同期比で3.2%の増加を記録しました。国内事業の売上収益は20,641百万円、海外事業は4,908百万円となっており、両セグメントともに成長が見られます。

一方で営業利益は1,685百万円と前年同期比で20.3%減少しており、投資フェーズの影響が反映されています。店舗数については、当期末時点で724店舗を確保しており、次期にはさらなる拡大を見込んでいます。

成長ドライバー

中期経営計画「NEXUS」のもと、人財投資とDX投資の推進を成長の柱として位置づけています。特にDX分野では、顧客利便性向上のためのアプリ開発を進めており、カットカルテや店舗検索などの機能を順次導入する計画です。

海外事業においては、既存の主要拠点でのシェア拡大に加え、カナダやベトナムなど新規進出エリアでの基盤構築を推進しています。国内では価格改定やキャンペーンの拡充により、安定した客数と収益性の向上を目指す方針です。

リスク

人財確保に関するリスクとして、理容師・美容師の資格取得者減少による深刻な人手不足への対応が課題となっています。これに対し、教育研修施設の増設や待遇改善、採用チャネルの拡大を通じて対策を講じています。

また、海外事業特有のコンプライアンスや文化の違い、経済状況の変化といったカントリーリスクも認識されています。さらに、ITシステムの不備による運営への影響を防ぐため、データのクラウド移行やバックアップ体制の強化を進めています。

競合

ヘアカット市場においては、競合他社の低価格化や消費者のニーズ多様化といった厳しい環境に直面しています。これに対し、同社は「QB HOUSE」以外の複数ブランド展開や海外展開によるリスク分散で対応しています。

また、利便性の高い好立地への出店と、独自のアプリ活用によるサービス品質の向上を図ることで差別化を推進しています。単なるカット提供に留まらず、デジタル技術を活用した顧客体験の向上により競合優位性を確保する戦略をとっています。

バリュエーション

最新の市場データにおいて、同社の株価は1,249円となっており、時価総額は約167.3億円です。PERは15.06倍、PBRは1.10倍と算出されています。

配当利回りは3.22%となっており、安定した還元姿勢が見て取れます。これらの数値は、成長に向けた投資フェーズにある現状を反映しつつ、一定の評価を得ていることを示唆しています。