事業モデル
同社は半導体レーザ技術を用いた「レーザデバイス事業」と、網膜投影技術等を含む「レーザ・オプティカルソリューション事業」を展開しています。独自の結晶成長技術や量子ドットレーザのノウハウを核とし、高度な技術力を強みとしています。
製造面では、自社で核心となるデバイス設計や結晶成長を行い、加工やモジュール実装を外部へ委託する水平分業型のファブレス体制を採用しています。この体制により、固定費を抑制しながら需要の変化に柔軟に対応し、高品質な製品提供とコスト効率の両立を図っています。
KPI
レーザデバイス事業では、量子ドットレーザが前事業年度比76.3%増と大幅に伸長しており、同セグメントの売上高は1,173,248千円となりました。一方で、この部門のセグメント利益は前年同期比で9.2%減少しています。
レーザ・オプティカルソリューション事業では、開発受託の拡大により売上高が前事業年度比6.1%増の199,552千円となりました。同事業におけるセグメント損失は、構造転換や販売方針の変更に伴う投資の影響を受けつつも、前年同期と比較して縮小傾向にあります。
成長ドライバー
中期経営計画に基づき、2027年3月期の全社黒字化に向けた成長戦略を推進しています。レーザデバイス事業では、量子ドット技術をコンピュータ光回路や次世代自動車など多岐にわたる先端分野へ展開し、高い成長可能性を追求する方針です。
また、レーザ・オプティカルソリューション事業では、アイトラッキング駆動システムを含む次世代アイウェア向け光学ユニットの開発を加速しています。2026年5月より開始したテストマーケティングや、外部機関との共同研究を通じた技術の高度化が将来の成長の柱となります。
リスク
レーザ関連市場は成長が見込まれる一方で、革新的な代替技術の登場により市場が縮小するリスクを抱えています。また、海外販売比率が54%(2026年3月期)に達しており、地政学リスクや為替変動による影響も考慮する必要があります。
研究開発型企業として、継続的な投資が必要な一方で、開発コストの増大や効果の不十分さが経営成績に影響を及剣可能性があります。さらに、サプライチェーンにおける部材調達の不安定化や、知的財産権に関する紛争リスクにも注意を払う必要があります。
競合
同社は半導体レーザの核心となる結晶成長において他社にはないノウハウを有しており、独自の強みを持っています。特に量子ドットレーザにおいては、高温動作や高信頼性といった優れた特性により、競合に対する優位性を構築しています。
市場内では、精密加工装置やバイオ系検査装置など、高度な技術を要する分野で顧客の支持を得ています。独自の技術基盤とファブレス体制を組み合わせることで、特定のニッチ領域において強固なポジションを確立しているとみられます。
バリュエーション
2026年8月13日時点の市場データに基づくと、同社の株価は1,746円となっています。この時点での時価総額は約729.7億円です。
同社の評価指標として、2026年8月13日時点のPBRは14.88倍を記録しています。投資判断にあたっては、これらの数値と将来の黒字化に向けた事業構造の転換プロセスを注視する必要があります。
