事業モデル

同社は電源用ICの開発・製造・販売を行うアナログ技術のプロ集団です。製品はスマートフォンや家電から、高度な信頼性が求められる車載機器や産業機器まで幅広く採用されています。

独自の「USP」と呼ばれる超小型・薄型パッケージ技術を強みとしており、設計から販売までを一貫して行う体制を整えています。また、一部工程を子会社で担うことで、ファブレスの機動力と自社生産の品質管理を両立する経営モデルを採用しています。

KPI

当連結会計年度の売上高は250億73百万円となり、前年同期比で4.7%の増加を記録しました。特に北米や欧州といった海外市場において、好調な受注が寄与した結果となっています。

営業利益は10億85百万円に達し、前年度の赤字から黒字へと転換しました。これは売上高の拡大に加え、業務効率化による製造原価および販売管理費の抑制が奏功したことによるものです。

成長ドライバー

成長の柱として、AIやフィジカルAIの普及に伴う産業機器の自動化、および自動車の電動化・高度な運転支援システムの普及を捉えています。これらの分野では高い信頼性と性能が求められるため、同社の強みであるアナログ技術との親和性が高いと見られます。

また、ウェアラブル機器やIoT機器といった新たなビジネス領域においても、小型・省電力・高効率・低ノイズを実現する技術開発を推進しています。これらの成長分野に向けた製品の拡充が、中長期的な収益力の向上に寄与すると期待されます。

リスク

海外売上高の割合が高いため、為替相場の急激な変動が業績や財政状態に影響を与えるリスクがあります。また、原材料価格の高騰や供給網の動向により、製品価格への適切な転嫁が困難になる可能性も抱えています。

競合他社との価格競争の激化や、特定の製造委託先への依存による供給体制の制約も重要な課題です。特にアナログ半導体は生産拠点の変更に時間を要するため、安定した供給網の確保と品質管理が不可欠な要素となっています。

競合

同社は電源用ICに特化した技術力を持つことで、競合他社との差別化を図っています。特に高度な設計能力が必要なアナログ分野では、容易な模倣が困難なため付加価値の高いポジションを築いています。

一方で、コンシューマー向け製品の市場においては新興勢力の台頭による価格競争が激化しています。これに対し同社は、より高い技術力と信頼性が求められる車載・産業機器分野へリソースを集中することで、競合優位性を確保する戦略をとっています。

バリュエーション

2026年8月13日時点の株価は2,117円となっており、同日の時価総額は約205.3億円です。この時点でのPERは17.73倍、PBRは1.09倍と算出されています。

また、同日時点の配当利回りは2.89%となっています。これらの指標は、同社の事業基盤と市場における評価を反映する重要な要素となります。