事業モデル

同社はCAD/CAMシステムの開発・製造・販売および付随する保守サービスを展開しており、金型製造事業も手掛けています。2025年4月には純粋持株会社体制へ移行し、組織再編を通じて経営のスピードとガバナンスを強化しています。

主力製品であるCAD/CAMシステムは、高度な機能提供による差別化を図りつつ、保守やサービスといった景気変動を受けにくい収益構造への転換を進めています。また、AIやクラウド技術を活用した製造業向けのトータルソリューションの提供を目指しており、単なるツール提供からプラットフォーム提供へと事業領域を拡大しています。

KPI

当連結会計年度における売上高は49億82百万円となり、前年比で26.9%の増収を達成しました。営業利益は3億42百万円と116.3%の大幅な増加を見せており、成長性の高さが示されています。

CAD/CAMシステム等事業では売上高41億32百万円(前年比18.8%増)、金型製造事業では売上高8億49百万円(前年比89.2%増)を計上しました。特に保守契約や技術サービスによる受注が堅調に推移しており、安定的な収益基盤の構築が進んでいます。

成長ドライバー

中長期的な成長戦略として、2030年までにグループ全体で売上高100億円を目指す野心的な目標を掲げています。そのための柱として、AIやデジタルツインを活用したスマートファクトリー領域の拡大が最優先事項とされています。

また、海外拠点を活用したグローバル展開も重要な成長ドライバーです。東アジアやASEAN地域への技術浸透を進めるとともに、M&A戦略や他社との協業を通じて事業スピードを加速させ、製造業DXインテグレーターとしての地位確立を目指しています。

リスク

海外事業においては、各国の法規制の変更や為替変動、異なる商慣習によるリスクが存在するため、ガバンス強化による対応を進めています。また、特定の重要人物への過度な依存を回避するための経営体制の強化も課題として認識されています。

技術面では、研究開発における人材確保の遅れが競争力の低下を招くリスクがあるため、専門部署の立ち上げや教育に注力しています。さらに、ソフトウェアの知的財産権保護や、製品・サービスの欠陥による社会的信用の失墜を防ぐための品質管理体制の徹底にも取り組んでいます。

競合

同社はCAD/CAMシステムにおいて一定の競争力を有しており、高度な機能強化を継続することで競合との価格競争を回避する戦略をとっています。特に金型・部品製造における高品質・省力化ニーズに対し、独自の技術力を強みとしています。

市場内では、単一の製品提供に留まらず、生産管理システムやクラウドプラットフォームを組み合わせたトータルソリューションを提供することで差別化を図ります。複数の企業へOEM供給を行うなど、特定の取引先への依存度を下げることで事業の安定性を高める戦略も採用しています。

バリュエーション

最新の市場データにおいて、同社の株価は329円(2026年6月29日時点)となっています。この価格に基づいた現在の市場評価を反映した数値です。

投資判断にあたっては、売上高100億円に向けた成長戦略や、保守・サービスによる収益構造の改善が企業価値に与える影響を注視する必要があります。同社は独自の技術基盤と強固な顧客基盤を背景に、製造業DXの推進を通じて中長期的な成長を目指しています。