事業モデル

同社はプリント配線板事業と検査機・ソリューション事業の二本柱で構成される事業体です。プリント配線板事業では、多層基板を中心とした設計から量産までの一貫体制を構築し、自動車や家電など幅広い分野へ供給しています。

検査機・ソリューション事業では、自社開発の外観検査機「VISPER」を展開しており、製造現場の自動化や省人化に寄与する技術を提供しています。両事業ともに、高度な技術力と信頼性を武器に、顧客の多様な要求に応える体制を整えています。

KPI

当連結会計年度における売上高は29,118百万円となり、前年同期比で0.7%の微減となりました。一方で、原材料やエネルギー費の高騰が影響し、営業利益は2,030百万円(同21.2%減)と苦戦する結果となっています。

プリント配線板事業では受注高が28,218百万円と好調に推移しており、特に多層基板の受注が堅調です。検査機・ソリューション事業は売上高510百万円を計上していますが、原材料価格の高騰など外部要因によるコスト増の影響を受けています。

成長ドライバー

成長の源泉は、自動車や産業機器向けに求められる「高放熱」「大電流」「高信頼性」といった高付加価値製品への注力です。特に金属ベース基板や厚銅基盤など、次世代デバイスに対応する技術開発を積極的に推進しています。

また、環境負荷低減に向けたインクジェット塗布技術の活用や、2026年に販売開始した次世代外温検査機「VIZERA」による自動化ニーズへの対応も成長の鍵となります。ASEANやインドといった成長市場への展開も戦略的に進められています。

リスク

主要なリスクとして、顧客の最終製品の動向や景気後退に伴う需要変動、および原材料価格の高騰が挙げられます。特に銅相場や原油価格の変動は、プリント配線板の製造コストに直接的な影響を及ぼす可能性があります。

また、海外展開における地政学的リスクや為替変動、さらには製品の欠陥によるリコール等の責任問題も懸念事項です。さらに、高度な技術競争の中での知的財産保護や、サイバー攻撃等による情報セキュリティへの対応も重要な課題とされています。

競合

同社はプリント配線板の分野において、多層基板の設計・製造から量産までを一貫して提供できる強固なサプライチェーンを保有しています。特に高付加価値製品や特殊な工法への対応力により、競合環境の中でも独自の立ち位置を確保しています。

検査機事業においても、長年の実績に基づく「VISPER」ブランドの信頼性が高く、製造現場の課題解決に寄与するソリューションを提供しています。高度な技術革新が求められる市場において、高機能・高品質な製品供給体制を維持することが競争優位の源泉となります。

バリュエーション

最新の市場データに基づくと、同社の株価は444円となっており、PERは5.14倍と比較的低水準で推移しています。PBRは0.62倍であり、資産価値に対して割安な評価を受けている状況です。

また、配当利回りは4.44%と高く、安定した還元姿勢が示されています。時価総額は約67.5億円であり、独自の技術基盤と強固な顧客基盤を背景とした事業構造が評価の基礎となっています。