事業モデル

同社は情報通信システム機器および部品の開発・製造・販売、ならびに付帯するサービスやシステム構築を提供する事業を展開しています。プロダクト、システム、EMS、デバイスの4つの重点事業領域にリソースを集中し、各分野でのシェア拡大を目指す体制へ移行しました。

特にシステム事業では、2026年3月25日付で株式会社ニューテック6734を完全子会社化し、ストレージ分野の技術や顧客基盤を取り込んでいます。また、EMS事業では設計から保守までを一気通貫で提供する「共創型モノづくり」を推進しており、製造業プラットフォーマーとしての地位確立を目指しています。

KPI

2029年度に向けた新たな中期経営計画において、ROE 8.0%以上および営業利益50億円の達成を目標として掲げています。これらの目標達成に向け、事業構造変革期を経て成長軌道への回帰を図る方針です。

また、プロダクト事業においてはビジネスホンやUTMの国内市場シェアトップを目指しており、デバイス事業ではプラス2億台のOLED出荷を目指しています。各事業における具体的な数値目標を掲げることで、経営資源の集中と企業価値の向上を図っています。

成長ドライバー

成長戦略の柱として、AI技術を活用した次世代セキュリティソリューションや、高度な膜封止技術を用いたフレキシブルデバイスの開発を推進しています。特にシステム事業では、AI搭載のNVRなどの最新機器を通じた映像活用による価値創出に注力しています。

また、環境負荷低減に向けたリサイクルプラスチックの採用など、サステナブルな製品展開も推進しており、SDGsへの対応と技術革新を両立させています。さらに、2026年3月までに行われたM&Aにより、シナジー創出に向けた具体的な商材・サービスの検討を進めています。

リスク

原材料や人件費の高騰といったコスト構造の変化に対し、事業構造の変革を通じて対応を迫られるリスクが存在します。また、円安傾向の継続による輸入コストの上昇や、地政学リスクに伴うサプライチェーンへの影響も懸念される要因です。

技術革新のスピードが速い市場環境において、競合他社との激しい価格競争や製品の陳腐化が進む可能性にも注意が必要です。さらに、特定の取引先への売上依存度が高いことや、高度なシステム開発における工期・コストの乖離といった事業固有のリスクも抱えています。

競合

同社は情報通信ネットワーク関連市場において、独自の技術力と製造基盤を武器に競争優位性を構築しようとしています。特にEMS事業では、設計から保守までを一貫して提供する体制により、他社との差別化を図っています。

また、デバイス事業においては29年間の有機EL生産実績に基づくノウハウを活用し、他社では実現し得ない顧客ニーズの充足を目指しています。競合他社の参入による価格競争に対し、技術革新とサービス向上を組み合わせた価値提供でシェア拡大を図る方針です。

バリュエーション

2026年8月13日時点の市場データにおいて、同社の株価は2,159円となっており、時価総額は約350.2億円です。この時点でのPERは25.32倍、PBRは1.07倍と算出されています。

また、同日のデータに基づく配当利回りは2.30%となっています。これらの指標に基づき、市場における評価と今後の成長期待が反映されている状況にあります。