事業モデル

同社グループは、半導体デバイスの製造・販売および付随するサービスを主軸とした事業を展開しています。子会社を通じてグローバルな供給体制を構築しており、アジア、北米、欧州など多角的な販路と技術支援体制を確立しています。

製品開発においては、設計やパッケージ技術のプラットフォーム化(SPP)を進めることで、開発スピードの向上と業務改革の両立を図っています。特にパワーモジュールやパワーデバイスといった高付加価値領域に注力し、次世代の電力制御ソリューションを提供しています。

KPI

当連結会計年度における売上高は801億75百万円となり、前年同期比で34.1%減少しました。この減収の主な要因は、持分法適用関連会社への変更に伴う連結対象からの除外によるものです。

一方で、研究開発費は売上高の6.74%にあたる5,400百万円を投じており、次世代技術への投資を継続しています。また、2028年3月期に向けた中期経営計画では、連結売上高875億円、連結営業利益率4%以上という目標値を掲げています。

成長ドライバー

成長戦略として、自動車市場におけるハイブリッド車向け需要の取り込みや、空調向けパワーモジュールの拡販を推進しています。また、アジア戦略室の新設により、白物家電分野でのシェア維持と、データセンター等の産機領域への展開を加速させています。

技術面では、GaN(ガリウムナイトライド)などの次世代半導体を用いた新製品の比率向上を図っています。さらに、外部リソースの活用や他社との技術提携を通じて、パワーモジュール市場における後工程の生産協力や共同開発を推進し、成長機会の拡大を目指しています。

リスク

地政学的リスクや国際情勢の不安定化により、半導体供給網の不確実性や原材料・エネルギー価格の高騰が経営に影響を及ぼす可能性があります。これに対し、調達先の複数確保や生産性の向上を通じてコスト構造の見直しに取り組んでいます。

為替変動についても、円高による売上高の減少や現地通貨上昇による製造コスト増のリスクを認識しています。これらのリスクに対しては、為替予約の活用や同一通貨圏内での収支バランスの調整といったヘッジ策を実施し、財務面での安定性を確保する体制を整えています。

競合

同社は半導体デバイス市場において、独自の技術力とグローバルな供給網を武器に競争優位性を構築しています。特に自動車や産業機器など、高い信頼性が求められる分野において強みを持っています。

競合環境においては、中国における自国製半導体へのシフトといった構造的な変化に対応するため、新製品への切り替え提案を強化しています。また、プラットフォーム化による設計・業務の効率化を進めることで、技術革新のスピードを維持しつつ市場での地位を確保する戦略をとっています。

バリュエーション

2026年8月13日時点の株価は8,707円となっており、同日の時価総額は約1684.4億円です。この時点におけるPBR(株価純資産倍率)は1.40倍と算出されています。

投資判断にあたっては、これらの市場データに加え、中期経営計画に基づく利益構造の改善や新技術への投資動向を注視する必要があります。同社は独自の技術基盤を持ちつつ、事業ポートフォリオの最適化を通じて企業価値の向上を目指しています。