事業モデル

同社は「混合分散」「精密塗布」「高精度成形」を柱とする独自の「アナログコア技術」を強みとしています。この技術を基盤に、エネルギー、機能性部材料、光学・システム、価値共創の4つのセグメントで事業を展開しています。

特にエネルギー分野では一次電池や全固体電池などの電池製品を、機能性部材料では粘着テープや塗布型セパレータといった産業用部材を提供しています。また、光学・システムでは車載カメラレンズユニット等の高度な技術を要する製品を取り扱っています。

KPI

当連結会計年度の売上高は129,429百万円となり、前年同期比で0.3%の微減となりました。一方で、一部事業の好調やライセンス収入の増加が全体の成長を支えています。

セグメント別では、エネルギー事業が42,458百万円、機能性部材料が32,614百万円、光学・システムが36,413百万円、価値共創事業が17,944百万円の売上を計上しました。特に機能性部材料では、粘着テープや産業用部材の伸長により営業利益が前年比25.8%増と堅調に推移しています。

成長ドライバー

同社は「アナログコア技術」を軸とした事業群に対し、積極的な成長投資を行う方針を打ち出しています。特にエネルギー分野では、次世代の全固体電池への注力を明確にしています。

研究開発活動においても、全固体電池の研究や社会課題解決に向けたモジュールの開発に重点を置いています。また、機能性部材料においては、5G通信やADASセンシングを見据えた電磁波対策部材の開発など、先端技術の取り込みを進めています。

リスク

原材料費の高騰や、地政学的リスクに伴う供給網への影響が経営上の重要なリスクとして挙げられています。特に中国における製造拠点の多さから、現地の政治的・経済的な動向が業績に影響を及ぼす可能性があります。

また、為替相場の変動は海外売上高の比率が高いため、円建ての経営成績に直接的な影響を与えます。さらに、競合他社との激しい価格競争や、技術革新のスピードに対応するための研究開発の成否も重要な要素となります。

競合

同社の事業分野では多様な競合が存在し、一部製品の汎用品化による価格競争が激化する傾向にあります。これに対し、同社は独自の技術力とブランド力を活用した差別化戦略で対抗しています。

特にエネルギーや機能性部材といった産業向け分野では、顧客からの信頼獲得と品質・コストの両立が重要となります。中長期的に競争力が確保困難と判断される製品については、リソースを他事業へ移管するなどの構造改革も進めています。

バリュエーション

最新の市場データにおいて、同社の株価は2,132円となっており、時価総額は約791.8億円です。PERは10.63倍、PBRは0.91倍と算出されています。

配当利回りは2.61%となっており、安定した収益基盤を背景とした評価が見られます。これらの数値は、同社の強みであるアナログ技術への投資と、事業構造の変革過程を反映したものと考えられます。