事業モデル

同社は電子部品材料であるフェライトコアの製造・販売と、コイルおよびトランスの製造・販売を主軸としています。これらの製品は、車載用コンバータートランスや医療用電源トランスなど多岐にわたる分野で活用されています。

また、国内不動産の賃貸事業も展開しており、安定的な収益源の一つとなっています。電子部品材料事業においては、独自のフェライト材質開発と設計・試作を統合した体制で、顧客のニーズに応じた高品質な製品を提供しています。

KPI

当連結会計年度において、電子部品材料事業は売上高15億3,600万円(前年比13.2%増)を記録しました。同期間のコイル・トランス販売も堅調に推移し、売上高は16億300万円(前年比12.8%増)となりました。

経営指標として、自己資本比率80%以上を目指しており、当期実績は85.4%と目標を達成しています。一方で、売上高経常利益率は当期実績が△1.7%となり、目標の3%には届いていないものの、前年同期と比較して大幅な改善を見せています。

成長ドライバー

成長戦略として、EV(電気自動車)の電池管理システムや半導体製造装置、医療機器といった高成長分野への注力を行っています。特に次世代ワイドバンドギャップ半導体の普及に伴う高周波化への対応に向けた開発に注力しています。

また、研究開発活動を通じてフェライトコアの成型・焼成技術や精密加工技術の高度化を進めています。これらの技術革新により、製品の小型・高効率化を実現し、顧客の開発スピード向上に寄与することで競争優位性を確保する方針です。

リスク

事業環境として、原材料である酸化鉄や非鉄金属の価格高騰が収益を圧迫するリスクがあります。また、主要な生産拠点が中国にあることから、現地の法規制や労働コストの変化による影響も想定されます。

さらに、電子部品業界特有の激しい価格競争や、為替変動による輸出入取引への影響も重要なリスク要因です。これらの外部環境に対し、同社は製造原価の低減や品質改善、自動化・DXの推進を通じて対応を図っています。

競合

同社はフェライトコアおよびコイル・トランスの分野において、高度な技術力を武器にグローバルな競争環境に身を置いています。特に先端分野では、高品質かつ高信頼性が求められるため、独自の材質開発が重要な差別化要因となります。
\n競合他社との価格競争に対しては、海外生産拠点の活用によるコスト低減と、製品の付加価値向上を両立させる戦略をとっています。EVや半導体製造装置といった特定の成長分野において、技術的な優位性を確立することで市場での地位を確保する方針です。

バリュエーション

最新の市場データに基づくと、同社の株価は3,645円となっており、時価総額は約29.4億円です。PERは23.70倍と算出されており、成長期待が一定程度織り込まれている状況にあります。

PBRは0.73倍となっており、資産価値に対して割安な水準で評価されています。これらの指標は、同社が保有する不動産や技術的優位性を背景とした安定的な経営基盤を反映しているものとみられます。