事業モデル

同社は船舶、機械、鉄鋼構造物の製造販売および修繕を主軸とする事業を展開しています。新造船事業では、ハンディ型から大型の撒積運搬船へとプロダクトミックスを段階的に移行する体制への転換を進めています。

修繕船事業においては、地政学的な重要拠点における拠点を活用し、国内艦艇や巡視船などの公的機関向け案件に強みを持っています。また、鉄構・機械事業では、舶用エンジン向けのクランクシャフト等の製造を含む安定した収益基盤を構築しています。

KPI

当連結会計年度の新造船事業における売上高は125,643百万円、営業利益は28,630百万円に達しました。同事業の受注残高は422,073百万円と、前年同期比で7.1%増加しており、良好な受注状況を維持しています。

修繕船事業では売上高が20,538百万円、営業利益が1,567百万円となりました。一方で、同事業の受注残高は10,226百万円と前年同期比92.1%の大幅な増加を見せており、次年度以降の収益改善に向けた基盤を構築しています。

成長ドライバー

環境規制への対応として、国際海事機関(IMO)の目標に沿ったゼロエミッション船などの開発と生産体制の整備に注力しています。2040年より前までに、ゼロエミッション船の建造比率を100%にするための戦略的な投資を進めています。

また、国内における船舶建造体制の強靭化や、デジタルトランスフォーメーション(DX)による生産性向上も成長の柱です。特に新造船事業では、大型船へのシフトと円安基調の推移が収益に寄与する構造となっています。

リスク

新造船事業は海運市況や地政学的リスクの影響を強く受け、受注環境の変動が経営成績に直結する特性があります。また、為替レートの変動、特に急激な円高への懸念に対し、計画的な為替予約等による対応策を講じています。

原材料である鋼材価格の動向や、世界的なインフレに伴う資機材コストの上昇も重要なリスク要因です。さらに、高度化する環境規制への技術的対応が遅れた場合、新造船事業における競争力が低下する可能性も認識されています。

競合

同社は国内の主要な造船事業者として、独自の技術力と拠点の優位性を活かした差別化を図っています。特に修繕分野では、地政学的な重要拠点での実績を積み上げることで、公的機関の防衛・海上保安体制に貢献しています。

新造船事業においては、競合他社との差別化に向けた製品の完成度向上と、調達網の再整備によるコスト削減を推進しています。環境対応型船舶への移行期において、技術的な優位性を確保することが競争力の源泉となります。

バリュエーション

2026年8月14日時点の市場データに基づくと、同社の株価は4,455円となっています。この時の時価総額は約3011.3億円と算出されています。

同社のPERは14.04倍、PBRは2.20倍となっており、投資家への配当利回りは1.38%を記録しています。これらの指標は、同社が持つ強固な受注残高や将来の成長期待を反映した水準となっています。