事業モデル

同社は世界150か国、約8,000社の催行会社と直接契約し、22,000点を超える多様な現地体験ツアーを「VELTRA」等のプラットフォームで提供しています。旅行者がオンライン上で予約からバウチャー発行まで完結できる仕組みを構築しており、独自のマーケティング力と商品企画力を強みとしています。

事業は、予約サイトを通じた手数料を得るOTA事業と、観光関連事業者のITインフラやチケットプラットフォームを提供する観光IT事業の2つに区分されています。特に観光IT事業では、韓国・中国を含むアジア圏でのサプライヤー獲得を加速させるなど、プラットフォームとしての優位性を強化しています。

KPI

同社は、営業収益成長率および営業利益率を重要な経営指標として掲げています。OTA事業においては、構造改革によるコスト管理の徹底とマーケティングの最適化により、営業利益率が前年の11.6%から23.2%へと劇的に向上しました。

また、会員基盤は2025年12月末時点で約260万人に達しており、この強固な顧客基盤を活かしたサービス展開を行っています。国内旅行におけるインバウンド需要の取り込みや、ロイヤリティプログラムの拡充を通じて、さらなる成長と収益性の向上を目指す方針です。

成長ドライバー

成長の主要な原動力は、OTA事業における高収益体質への転換と、観光IT事業による新たな収益基盤の構築にあります。特にインバウンド需要の急増を背景とした国内旅行事業の強化や、クルーズ事業などの新規領域への展開が期待されています。

また、韓国子会社の設立によるアジア圏でのネットワーク拡大も重要な成長因子です。独自のマーケティング力と商品企画力を活用し、単なる予約代行を超えた「体験」と「交流」を軸とした新しいビジネスモデルの構築を進めています。

リスク

事業運営上は、海外催行地における自然災害や地政学的リスク、および国内での感染症等の影響が重要なリスクとして認識されています。また、SNS等での不適切な書き込みによる風評被害や、サイバー攻撃によるシステム停止のリスクにも対応策を講じています。

さらに、生成AIの普及に伴う顧客ニーズの変化への迅速な対応や、高度な専門人材の確保・育成も課題として挙げられています。為替変動の影響については、為替予約取引の実施等によって業績への影響を最小限に抑える取り組みを行っています。

競合

同社は現地体験ツアーに特化した独自のポジションを築いており、他社との差別化を図っています。しかしながら、資本力や営業力を有する大手旅行企業の参入により、競争が激化する可能性も想定されています。

これに対し、同社は長年培ってきた催行会社との強固なネットワークや、国内外の観光事業者との密接な連携を通じて競争力の維持・向上を図っています。独自のマーケティング力と商品企画力を武器に、競合他社に対する優位性を確保する戦略をとっています。

バリュエーション

最新の市場データにおいて、同社の株価は180円、時価総額は約59.3億円となっています。PERは42.52倍、PBRは2.24倍と算出されています。

これらの数値は、黒字転換を果たした直後のフェーズにおける市場の評価を反映しています。同社は今後、効率的な経営体制のもとで利益成長を加速させることで、企業価値のさらなる向上を目指す方針です。