事業モデル
同社は「SE構法」という独自の建築システムを通じて、木造建築の耐震性向上と資産価値向上を支援するプラットフォームを展開しています。構造計算から構造加工品の供給、さらには省エネルギー計算やBIM活用までを一気通貫で提供する体制を構築しています。
このモデルは、工務店を中心とした「登録施工店」ネットワークを通じて展開されるのが特徴です。設計段階での高度な構造計算と、製造現場での正確な加工データ連携により、高品質な木造建築を実現する仕組みを提供しています。
KPI
住宅分野におけるSE構法出荷数は848棟となり、1棟あたりの平均売上金額が前年比6.9%上昇したことで、同部門の売上高は4,754百万円を記録しました。また、登録施工店数は新たに38社が加わり、計637社に拡大しています。
非住宅分野では、SE構法の構造計算出荷数が前年比22.8%増と大幅に伸長しており、同部門の売上高は3,077百万円となりました。さらに環境設計分野においても、省エネルギー計算書の出荷が34.0%増加するなど、多角的な成長が見られます。
成長ドライバー
建築基準法の改正により、2025年4月からは木造住宅の省エネルギー性能確保が義務化され、構造確認申請の要件も厳格化されます。この法規制の変化は、高度な計算技術を強みとする同社のSE構法に対する需要を高める要因となります。
また、脱炭素社会に向けた「建築物等における木材の利用の促進に関する法律」の施行により、非住宅を含む広範な市場での木造化が進んでいます。これに対応するため、大規模木造マッチングプラットフォームの構築や新技術の研究開発を積極的に推進しています。
リスク
事業環境としては、景気動向や金利動向、地価動向といったマクロ経済要因が住宅需要に与える影響が挙げられます。また、原材料価格の高騰や供給不足が、構造加工品の販売価格への転嫁を遅らせるリスクも存在します。
さらに、事業の根幹を支える構造加工工場の運営状況に対する依存度も重要な要素です。特定の工場における不測の事態が発生した場合、納期遅延や損害賠償につながる可能性があり、供給体制の安定性が重要となります。
競合
同社は独自の計算システムと施工管理技術を組み合わせた「SE構法」により、他社に対する優位性を確保していると分析しています。構造計算から資材提供、さらには性能保証までを一括管理する仕組みが強みです。
一方で、資本力やブランド力に優れた競合企業との競争環境も存在します。特に大規模木造建築の分野では、パートナー企業との連携や独自のマッチングプラットフォーム構築を通じて、市場における優位性の維持を図っています。
バリュエーション
最新の市場データにおいて、同社の株価は1,026円となっており、PERは18.48倍、PBRは1.27倍と算出されています。配当利回りは3.67%を記録しており、安定した収益基盤を背景とした評価が見て取れます。
時価総額は約26.8億円であり、独自の技術力と強固な施工店ネットワークを基盤とした事業展開が評価の基礎となっています。これらの数値は、同社の成長戦略と市場の期待を反映した現状を示しています。