事業モデル
同社は独自の建築システム「SE構法」を用い、工務店を中心とした登録施工店ネットワークを通じて木造耐震設計事業を展開しています。このモデルでは、構造計算から構造加工品の供給、さらには性能保証までを一貫して提供するプラットフォームとして機能しています。
住宅分野では、地域特性に合わせた高品質な住居を提供しつつ、非住宅分野では脱炭素社会に向けた木材利用の促進を背景とした需要を取り込んでいます。また、BIM活用や省エネルギー計算といった付加価値サービスの提供により、顧客の課題を一元的に解決する体制を構築しています。
KPI
当連結会計年度において、住宅分野のSE構法出荷数は848棟となり、1棟あたりの平均売上金額が前年比6.9%上昇したことで売上高は4,754百万円となりました。一方で、構造計算の先行指標となる数量は、審査期間の長期化の影響を受け、932棟と減少しています。
非住宅分野では、SE構法および関連事業の構造計算出荷数が大幅に増加し、同分野の売上高は3,077百万円となりました。環境設計分野においても、省エネルギー計算や長期優良住宅サポートの件数が増加し、売上高は403百万円と前年比39.0%増を記録しています。
成長ドライバー
2025年4月からの建築基準法改正により、木造住宅の省エネルギー性能確保が義務化され、構造計算のニーズが高まる環境にあります。特に2026年4月からは簡易設計の基準が強化されるため、高度な構造計算を提供する同社のSE構法の優位性がさらに高まると見られます。
また、脱炭素社会に向けた公共・民間建築物の木材利用促進の流れを受け、非住宅分野での事業拡大を加速させています。新設された「大規模木造建築ネットワーク」や、セカンドハウス等の新規ビジネスモデルへの投資を通じて、事業領域の多角化と成長を目指しています。
リスク
住宅市場は景気動向や金利動向、人口動態の影響を受けやすく、これらの変動が需要の減退に直結するリスクがあります。また、原材料価格の高騰や供給不足が発生した際、販売価格への転嫁が遅れることで利益を圧迫する可能性も含まれています。
事業運営面では、構造加工工場の予期せぬ不調による供給遅延や、専門資格者の確保に関する課題が存在します。さらに、資本力やブランド力を持つ競合他社との競争において、想定通りの事業拡大が困難になるリスクも特定されています。
競合
同社は独自の「SE構法」を軸に、構造計算から資材供給、施工管理までを一貫して提供する体制により、他社に対する優位性を確保しています。特に、設計データと加工データを連動させるシステム構築により、正確な構造加工品の供給を実現しています。
競合環境においては、資本力やブランド力を備えた企業との競争が存在しますが、同社は独自の技術開発とネットワークの深化で対抗しています。また、非住宅分野では提携先との連携を通じて、大規模木造建築におけるワンストップサービスの提供体制を強化しています。
バリュエーション
2026年8月14日時点の株価は899円であり、同日の時価総額は約26.8億円となっています。この時点でのPERは18.48倍、PBRは1.27倍と算出されています。
また、同日時点の配当利回りは3.67%となっており、投資家に対して一定の還元姿勢を示しています。これらの指標は、独自の技術基盤と成長期待を反映した水準となっています。
