事業モデル
同社は自動車用ブレーキおよび産業機械・鉄道車両用ブレーキの製造・販売を主軸としています。日本、北米、欧州、中国、タイ、インドネシアの主要な地域で拠点を持ち、ディスクブレーキやドラムブレーキなどの製品を展開しています。
各拠点では地産地消を基本とした生産体制を構築しており、グローバルなネットワークを活用した供給体制を整えています。特に海外拠点においては、特定の部品について相互に補完し合う仕組みを構築することで、安定的な供給能力の確保を目指しています。
KPI
当連結会計年度において、売上高は1,601億円(前年比1.0%減)となりました。一方で営業利益は56億円となり、前年同期と比較して78.2%の大幅な増益を達成しています。
この利益成長の背景には、原材料価格やエネルギーコストの販売価格への転嫁、および生産性向上に向けた合理化策の奏功があります。また、投資有価証券売却益や固定資産売却益などの要因により、親会社株主に帰属する当期純利益は前年比996.3%増の18億円となりました。
成長ドライバー
中期経営計画において「基盤再構築」を掲げ、2027年度に向けた全地域での黒字化と営業利益率の向上を目指しています。特に米国事業の黒字化や、国内におけるコスト構造改革が重要な柱となっています。
技術面では、EVシフトに対応した軽量・コンパクトな電動パーキングブレーキの開発や、環境規制を見据えた銅フリー摩擦材の開発を推進しています。また、コンピュータシミュレーションを活用することで、品質向上と開発リードタイムの短縮を両立し、新製品の迅速な提案を目指しています。
リスク
技術革新のスピードが速い市場において、次世代技術や新製品の展開が遅れた場合、競争力の低下や業績への悪影響が生じるリスクがあります。特にEVシフトに伴うブレーキ特性の変化に対し、適切な技術開発を継続することが求められています。
また、原材料価格の高騰や供給不足、さらには自然災害やパンデミックによる生産活動の停滞も重要なリスク要因です。これらに対し、事業継続マネジメント(BCM)に基づいた対策や、海外拠点との補完体制の構築を通じて、供給の安定性を確保する取り組みを行っています。
競合
同社は高度な音・振動解析技術を核とした独自の強みを持っており、自動車のみならず鉄道や産業機械など幅広い分野へ展開しています。グローバルな市場において、環境規制への対応や次世代車両への適合といった高い技術水準が求められる領域で競争力を維持しています。
特に欧州の環境規制(EURO7)に向けたブレーキ摩耗粉塵排出の抑制や、カーボンニュートラルを見据えた低引き摺り化・軽量化などの高度な開発を推進しています。これらの技術的優位性を基盤に、各地域でのシェア確保と製品の差別化を図る戦略をとっています。
バリュエーション
2026年8月14日時点の株価は109円となっており、同日の時価総額は約295.9億円です。この時点におけるPERは31.96倍と算出されています。
また、同日のデータに基づくPBRは0.58倍となっています。これらの指標は、現在の市場評価を反映した数値として提示されています。
