事業モデル
同社は自動車部品を中心に、コントロールケーブルやドアモジュール、医療機器などの製造・販売を行う多角的な事業を展開しています。特に近年の製品構成の変化により、売上高に占めるドア周り部品の割合が約3分の2まで上昇しており、構造的な変化が進んでいます。
研究開発においては、単なる部品供給からECUを含むシステム全体を提案する「システム・サプライヤー」への変革を目指しています。また、医療機器分野では補助人工心臓や新規治療機器など、高度な技術力を要する製品の展開も進めています。
KPI
当連結会計年度の売上高は3,041億2千3百万円となり、前年同期比で1.4%の減収となりました。一方で営業利益は、グローバルでの生産体制の適正化や一過性要因の解消により、前年同期比828.9%増の33億9千1百万円を計上しています。
親会社株主に帰属する当期純利益は、投資有価証券の売却による特別利益等の影響を受け、前年同期比326.7%増の84億1千9百万円となりました。また、研究開発費として総額4,630百万円を投じ、技術力の強化に注力しています。
成長ドライバー
成長の鍵は、2025年11月にグループへ迎えるハイレックスアクトとのシナジー創出にあります。両社の技術融合による新製品開発や、生産設備の有効活用による部品の内製化、共同購買による調達コストの削減を推進します。
さらに、成熟製品における自動化やデジタルトランスフォーメーション(DX)の推進により、原価低減と利益率の向上を図る方針です。また、顧客の課題を先取りして解決する「フロントローディング」の徹底により、提案力の強化も目指しています。
リスク
自動車業界特有の動向として、EV化の進展に伴うコントロールケーブル需要の頭打ちや、主要市場における景気変動による影響が挙げられます。これに対し、非自動車分野での販路拡大や付加価値の高い製品開発を進めることでリスクの分散を図っています。
外部環境要因としては、為替相場の急激な変動や原材料価格の高騰、半導体不足に伴う調達コストの増加が経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、高度化するソフトウェア分野における品質管理体制の構築や、海外展開における地政学的リスクへの対応も重要な課題です。
競合
同社は自動車部品業界において、グローバルな供給網と独自の技術力を背景に強固な地位を築いています。特にドアモジュール等の高度な製品群では、他社との差別化に向けた技術の融合とブランド力の強化を戦略の柱としています。
競合環境においては、EV化や自動運転といった技術革新への迅速な対応が求められる状況にあります。同社はこれらに対し、システム全体を提案する体制への移行を進めることで、競争優位性の維持と市場でのポジション確立を図っています。
バリュエーション
2026年8月14日時点の株価は2,557円であり、この時点での時価総額は約945.2億円となっています。同日のデータに基づくPERは11.38倍、PBRは0.44倍と算出されています。
また、同日時点の配当利回りは2.07%となっており、安定的な株主還元に向けた基盤を有しています。これらの指標は、同社の事業構造の変化や成長戦略への期待を反映する要素となります。
