事業モデル
同社は化学工業薬品、臨床検査試薬、食品、農薬、および関連機器の販売と、それに付随する保守サービスを展開する卸売企業です。事業は「インダストリー」「メディカル」「アカデミア・ライフサイエンス」の3つの主要セグメントで構成されています。
インダストリー部門では、工業薬品や半導体薬品、分析機器などを取り扱うほか、メディカル部門では検査用試薬や医療機器、消耗品を提供しています。また、アカデミア・ライフサイエンス部門では、研究用分析試薬や教育機器などの提供を通じて、幅広い産業分野を支える事業構造を構築しています。
KPI
当連結会計年度において、売上高は344億42百万円を記録し、前連結会計年度と比較して7.1%の増収となりました。営業利益は5億18百万円、経常利益は5億95百万円と、前年度からそれぞれ46.7%、45.9%の増益を達成しています。
親会社株主に帰属する当期純利益は4億28百万円となり、前連結会計年度比で80.6%の大幅な増益を計上しました。各セグメントにおいても、インダストリー、メディカル、アカデミア・ライフサイエンスの各部門で、前年を上回る、あるいは堅調な推移を見せています。
業績推移

売上高の推移(通期・直近4期)。出典は kabu-insight(yfinance 由来)の通期実績で、古い期から新しい期の順に並べた。
FY2022の売上高は373.3億円。
FY2023の売上高は350.9億円。
FY2024の売上高は321.6億円。
FY2025の売上高は344.4億円。
成長ドライバー
インダストリー部門では、国内製造業におけるインバウンドの回復や新工場の設備投資が追い風となり、売上高が前年同期比10.9%増の178億59百万円に達しました。また、アカデミア・ライフサイエンス部門でも、試薬や機器の受注増により、売上高が前年同期比26.3%増の24億39百万円と大きく伸長しています。
メディカル部門においては、新型コロナウイルス感染症の検査状況の変化があるものの、試薬の新規採用が進んだことで売上高は前年同期比0.1%増の141億44百万円を確保しました。これらの多角的な事業展開と、各分野での需要獲得が、同社の成長を支える主要な要因となっています。
リスク
医薬品卸売業としての特性上、薬価基準の改定により販売価格の上限が定期的に引き下げられるリスクがあり、これが売上高に直接的な影響を与える可能性があります。また、医療機器の販売においては、仕入先から直接配送される際の売上計上タイミングや、検収の確認プロセスが重要となります。
さらに、取引先の財政状態の悪化に伴う貸倒れリスクや、特定の仕入先への依存による供給リスクも考慮すべき要素です。これらのリスクに対し、同社は従業員による現場での確認や、仕入先の分散によるリスク回避など、実務的な対応策を講じています。
競合
同社は、化学工業、医療、教育といった多岐にわたる分野において、専門性の高い製品と付随する保守サービスをセットで提供する体制を整えています。特定の製品だけでなく、関連機器や消耗品まで幅広く取り扱うことで、顧客に対する提案の多様性を確保しています。
競合環境においては、各分野の専門性を維持しつつ、仕入先の分散や販売先の提案多様化を進めることで、競争優位性を維持する戦略をとっています。特に、高度な専門知識を要する試薬や機器の分野において、充実したアフターサービスを付加価値として提供している点が特徴です。
バリュエーション
2026年08月26日時点の市場データにおいて、同社の株価は4,460円となっており、時価総額は約40.4億円です。この時点でのPERは7.27倍、PBRは0.46倍と算出されています。
同社の配当利回りは2026年08月26日時点で2.34%となっており、安定した配当水準を示しています。これらの指標は、同社の事業基盤と現在の市場評価を反映する重要な指標となります。
